トゥンダーブンの宮廷料理や伝統料理が並び、旧正月の様子が再現された=16日午後0時50分ごろ、糸満市西崎町の糸満海のふるさと公園

 【糸満】旧暦の1月1日に当たる16日、沖縄県糸満市の海のふるさと公園にある古民家で、仏壇に手を合わせ、ごちそうをお供えする糸満の伝統的な旧正月の家庭内儀式が再現された。民泊による観光推進を図る糸満市観光まちづくり協議会(会長・上原昭糸満市長)の事業の一環。同協議会は新たな観光プログラムとして糸満の旧正月を体験できるメニューの商品化も検討しており、地域の特色を生かした体験型観光が注目されそうだ。

 農林水産省の農山漁村振興交付金(農山漁村滞在型旅行泊食分離実証事業)を活用した。3年ほど前から旧正月に古民家の門を松や竹で飾り、仏壇に新年のあいさつをするなど伝統的な儀式を続けている糸満海人工房資料館の上原謙理事長と協力。市観光まちづくり協議会の民泊部会(大田里美会長)の会員が糸満産の島ラッキョウの揚げ物や、県の拠点産地に認定されているマグロの刺し身、タームの天ぷらなどの豪華なお節料理を仏前に供えた。

 糸満市観光まちづくり協議会の西智子さんは「地元食材を使用した創作料理を、琉球王朝時代の宮廷料理に用いた『東道盆(トゥンダーブン)』に盛り付けた。トゥンダーブンも糸満で作られた物で、糸満の伝統文化や工芸、食材を全て体験できる新たな観光メニュー構築を図りたい」と話した。

 糸満海人工房資料館の上原理事長は「仏壇に赤や黄色、白い紙を供えるのも親しんできた風習だ。糸満の一般的な家庭の伝統を感じてもらえたら」と述べた。