無料塾で学習意欲向上 「良かった」82% 学習習慣が定着 沖縄県調査


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県が子育て総合支援モデル事業の一環で実施している「無料塾」について、2017年度に受講した小中学生と高校生にアンケートをした結果、通う前と比べて学習時間が増えていることが明らかになった。県子ども未来政策課が20日、公表した。

 アンケートはことし3月、無料塾に通う子どもを対象に実施した。小中学生は377人、高校生は137人から回答があった。無料塾に通って「良かった」と答えたのは小中学生で82%、高校生は77%だった。通う前の学習時間を尋ねたところ、小中学生では0分~1時間以内と答えたのは298人、1時間半~2時間以上が63人だったのが、無料塾に通ってからは1時間半~2時間以上と回答した子どもが219人に上った。

 高校生では通う前は1時間半~2時間以上学習していたのは43人だったのが、通った後は88人に増えた。同課は「教室に来ることで学習習慣が付いている」と考察している。

 通う前の気持ちと現在の気持ちを5段階で聞いたところ「勉強が楽しい」との気持ちは通う前の2.40から3.45に上がった。「頑張れば報われる」が2.73から3.60に「勉強しようと思う気持ち」が2.73から3.57に上昇するなど、全ての質問で数値が上がっていた。

 県は経済的に厳しい家庭の高校生を対象に無料塾を県内11カ所に設置している。定員に空きがある教室もあり、希望者の通塾を呼び掛けている。