旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)グループのHISホテルホールディングスは4日までに、ロボットが接客する「変なホテル」を沖縄県内で展開する方針を明らかにした。2021年に沖縄本島と県内離島に進出予定という。HISが展開するホテルの県内進出は初めて。HISは具体的な場所を明らかにしていないが、本島内では那覇市の国道58号沿いに進出することが有力と見られている。
2015年に長崎のハウステンボスで初開業した「変なホテル」は、東京や大阪など都市部を中心に展開している。フロントでのチェックイン手続きなど館内の業務をロボットが代行することで話題を集めた。
ロボット対応により、従来はホテルスタッフが対応していた宿泊客への案内時間を削減。人手不足が課題となる中で、生産性の向上やコスト削減につなげることを目指す。ハウステンボスのホテルでは、店員を置かずに完全キャッシュレスで軽食を購入できる「スマート・コンビニ」を営業するなど、先端技術を活用して省力化を図っている。
グループの宿泊事業の展開について、HISホテルホールディングスは「旅行事業とシナジー効果が想定できる場所にホテルを進出している」と説明する。沖縄は中国などアジアからの観光客が増加を続けていることから「観光が盛り上がっている沖縄に拠点を置く」との評価を示した。ホテルの開業時期や具体的な場所、コンセプトなど詳細は今後決定するとした。
一方で、県内の複数の関係者によると、HISはすでに那覇市内で進出用地を確保しているという。