【チャイナ網路】ドーナツ・ブーム


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わたなべ・ゆきこ 西南学院大学卒。台湾大学文学修士。現在、沖縄大学人文学部・国際コミュニケーション学科講師。琉球新報編集局嘱託。

 昨年10月、台北市郊外にオープンした「ミスター・ドーナツ」。開店初日から、予想をはるかに上回る来店者が殺到し、経営陣を驚かせた。開店から半年を経た今でも、朝から長蛇の列は絶えない。平均待ち時間は1時間半。が、ピーク時には、いまだ2、3時間待ちが続いている。

 開店当初、1人で1000個も買う客が現れたため、店では1人30個に制限。今年1月オープンの2号店では、更に10個まで制限した。それでも、二店舗で毎日1万8千個を売り上げている。実に目標の5倍だ。
 実は、同店の台湾進出は2回目だ。16年前フィリピン資本が出店したが失敗している。今回は、台湾でセブン・イレブンを展開する「統一超商」と日本のダスキンが出資。日本風の経営管理を完全導入した。
 近年の日本ブームで、日本旅行経験者の間では、おなじみとなっていた「ミスター・ドーナツ」。もちもちとした食感のポン・デ・リングがダントツの人気だ。すでに類似店も多数出現しているが、「長年培ってきたノウハウは簡単には盗めない」と自信を示す。五年で百店舗展開を目指している。