釣果の決め手は潮の動き


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 泡瀬一文字のサヨリ・イカ釣り名人、池田正友さん。どこの釣り場でも、ここでこの魚を釣らせればこの人の右に出る人はいない、と言われる名人がいる。釣り歴10年、泡瀬一文字に通って3年の池田さんの得意な釣りは、その日のコンディションによってイカとサヨリを釣り分けることである。
 11日、午前5時半の一番船で防波堤に渡る池田さんの後をカメラは追った。いつもは旧堤で釣るがこの日は風向きを見て新堤2番に上がった。この一文字のよく釣れるベストの潮は中潮で、イカは透明度が高く少し波気がある日がベスト、サヨリは潮が動く日は数釣りできるという。
 5時50分、イカ釣りからスタートフィッシングしたが潮が全く動かず、15分ぐらいですぐに中断。6時40分ごろから今度は場所を内側に変えて再びイカ狙い。風は北西4メートルぐらいで少し向かい風。池田さんはその風の中でイカを2杯ゲットした。すると8時半ごろから今度は外側向きでサヨリ釣りを始める。最初はロケットカゴに仕掛けを付けず、まき餌(マキエ)を詰めて7~8回キャストし魚を集める。魚がマキエに集まり海面に波紋が見えると仕掛けをセットした。しかし潮が流れないのでマキエカゴが全く動かない、集まったサヨリはマキエは拾うがサシ餌には全く食い付かない。
 9時20分、サヨリから再度イカ狙いに切り替える。赤灯側に向かって探りながら移動する。このころから風は10メートル以上と強くなった。11時30分、もう一度サヨリ狙いをするが魚影は見えなかった。そのあと午後零時半からの約1時間でイカ5杯を追加した。この日は計算通り潮が動かなかった様子。その日の釣果は潮の動きが決め手になるようだ。(協力 熱田つりぐ)

 『各地の釣果』
 ○好調ガラサーミーバイ(イシガキダイ)。年々釣れる数が増えている数少ない魚種の一つで、水深7メートル以上の深い防波堤のテトラ際がポイント。10日、南釣友会の比嘉雄二さんは安田漁港で52・7センチ、2・72キロをゲットした。水深は20メートルでテトラの穴に仕掛けを垂らした。(シーランド名護)
 ○泡瀬一文字でガラサー狙って52センチのマクブ。11日、西原町の宮里勇作さん、ホームフィールドは那覇一文字だが、この日は泡瀬でテスト釣り。ガラサー仕掛けのウニの餌でマクブをゲットした。(熱田つりぐ)
 〔注〕魚の好きな餌。ウニ(ガラサー)、カニ(チヌ、マクブ)、アーマン(イラブチャー)
 ○那覇一文字で42・9センチのイラブチャーなど。6日、ハリス2・5号のフカセ釣りで安次嶺純二さん。際狙いで流れがゆるやかになった午前9時すぎに3連発した。(シーランド北谷)
 ○納竿の誘いに乗った30キロのアーラミーバイ。ストップフィッシングで最後に大物サオを立てリールを巻くと、ググーときたと言うチーム一族の新城浩次さん。11日、古宇利沖(第一大盛丸 澤岻船長)での釣果。ほかにフカセ釣りでカツオ4匹、ガーラ、オーマチ、タマン、アカジンなど。(マンモス小禄)

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【写真説明】上から
(1)イカ釣り名人の池田さん
(2)泡瀬一文字での釣果
(3)絶好調ガラサー、安田での釣果。釣り人は比嘉さん
(4)ガラサー狙いにヒットしたマクブと宮里さん
(5)那覇一文字でフカセで釣ったイラブチャーと安次嶺さん
(6)納竿の誘いに乗った30キロのアーラと釣り人の新城さん

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