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シリコンバレーでは、ソフト・エンジニアの約4割がインド人。そう言われて久しい。IT産業、特にソフト面の躍進で、“目を覚ました巨象”とも称されるようになったインド。台湾でもインド人技術者の人気は急上昇中だ。新竹科学園区でも、70人以上のエンジニアが働いている。
インド人といえば、「零」の概念を生みだし、数学や論理性にたけた民族。大学の先端企業との緊密な連携や政府の補助政策、そして英語力が、世界進出の追い風となった。技術の高さと確かさには、台湾でも定評がある。
人柄が「可愛(かわいい)」という評判も高い。労を惜しまずコツコツ働き、職場への定着度も抜群。「なぜ」と問いたがり、納得しなければ、テコでも動かぬ頑固な一面もあるが、それが仕事への信頼にもつながっている。給与は台湾人の2倍以上が相場だ。
無口で無愛想な台湾人技術者に比べ、彼らは明るくよくしゃべる。「プログラムとは書くだけでなく、語るもの」が持論だ。コミュニケーション能力を重視するという、インドの工学部の教育方針もユニークだ。
(本紙嘱託・沖縄大学助教授)