30分早く終了で大変!今だから語る百恵引退コンサートの裏側


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今年1月、帰省にきた祐太朗夫婦を見送る百恵さん。

《“山口百恵”という時代を作ってきた彼女の最後のステージ。同じ時間を共に出来たよろこびを感じながら武道館にいました。その存在感と圧倒的なオーラは今でも心の中にしっかりと残っています。その潔い去り方と共に彼女の存在は「永遠」になったと思います》

本誌にこうコメントを寄せたのは、名曲『いい日旅立ち』の生みの親である谷村新司(72)。1980年に芸能界を引退してから41年。山口百恵(62)が令和に“奇跡の復活”を果たした。

昨年10月にNHK BSプレミアムで放送された『伝説のコンサート“山口百恵1980・10・5 日本武道館”』が1月30日にNHK総合で再放送されたのだ。これは百恵の最後の舞台となった引退コンサートを収録したもの。

往年の歌手のコンサート映像をBSから総合に移して再放送するのは極めて異例のこと。NHKの広報担当者は、こう明かす。

「百恵さん最後のコンサートの再放送を希望される方々のお問い合せを200件あまり頂きました。20代以下の方も含めて、幅広い世代の方々からございまして、全世代の方々からお問い合わせを頂いたという形です」

引退から41年たった今も人々の心をつかんで放さない百恵。令和の若い世代をも魅了する彼女の魅力について、当時、レコード会社で百恵の担当を務めた音楽プロデューサーの酒井政利さんはこう語る。

「初めて百恵さんに接した若い人も彼女の表現力、品性に感銘を受けたのでしょう。素晴らしいものは時代を超えて伝わりますから」

■久米宏を大慌てさせたハプニング

'73年にデビューし、瞬く間にスターダムを駆け上がった百恵。しかし人気絶頂の'79年10月、ご存じ、三浦友和(69)と突然の“恋人宣言”。'80年3月には三浦との婚約を発表し、芸能界引退も宣言した。

そして迎えた“最後のステージ”が10月5日に行われた日本武道館でのコンサートだった。酒井さんは当日の様子を興奮気味にこう振り返る。

「あのときの百恵さんはいつも見ている何倍ものオーラがあふれ出していました。彼女は今、全身全霊を観客にぶつけて、さよならを告げているんだなと感じました」

その様子はテレビでも生中継され、視聴率27%を記録。舞台裏で起こったハプニングを明かしてくれたのは引退コンサートの構成を担当した演出家の宮下康仁さんだ。

「TBSで中継していたのですが、割とすらすら進んで予定より30分早く終わってしまったんです。司会の久米宏さん(76)が大慌てでつないでくれたのですが、終わったあとに『大変だったよ!』と笑いながらぼやいていました」

百恵の伝説的な芸能生活を象徴するように“駆け抜けた”コンサートだったのだ。

「女性自身」2021年2月16日号 掲載

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