コロナ禍だからこそ気を付けたい!インターネット通販の落とし穴 モバプリの知っ得![137]


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スマホを使うと、通販サイトなどで手軽に便利に買い物ができます。買った後に不要になってもフリマアプリで販売することも簡単なので、ついつい買いすぎてしまう人も多いのではないでしょうか。通販やフリマアプリを頻繁に利用すると、何度も宅配業者の方が荷物を届けてくれますが、それを悪用し「○○運輸です。荷物を届けましたが不在だったので、こちらから確認してください」と偽サイトに誘導するメッセージ※1 が届くサイバー犯罪が多発しています。

こうした企業などになりすますサイバー犯罪を「フィッシング詐欺」と言います。このフィッシング詐欺は、ここ最近は通販サイトを狙って運送業者を装う形が増えています。普段なら偽メッセージだと気付いて無視するでしょう。しかし、たまたま同じ時期に通販を利用し、荷物を心待ちにしている状況だったら、偽のサイトにアクセスして、うっかり住所やメアドなどの個人情報を入力してしまったり、なりすましアプリをインストールしてしまい、大切な情報が抜き取られる恐れがあります。届いたメッセージのURLをよく確認する、宅配業者のHPを確認し、注意するようなメッセージが出ていないか確認するなどの地道な方法で防ぐしかありません。

 

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

また、最近は「なりすましアプリ」によりトラブルも相次いでいます。なりすましアプリをダウンロードしてしまうと、スマホが乗っ取られて不特定多数な人にメッセージが送られてしまいます。特に、「Androidスマホ」は、正式なアプリストア以外からアプリを取り込める方法が存在し、悪徳業者はそれを逆手に取って、アプリストアを介せずに悪意のあるプログラムを組んだものを入れようとします。業者のHPなのかと注意深く見るのと同時に、アプリの取り込みも注意してみる必要があります。

あとは、注文していない商品を一方的に送り付けて請求する「送り付け商法」も急増しています。コロナ禍で外出自粛を強いられて、買い物も通販に頼ることが増えていますが、それを悪用した形の詐欺です、これまで送り付けられた商品を受け取った側は、「14日は保管する必要」がありました。要は、「14日間は業者が返してくださいといったら返さないといけないルール」でしたが、7月6日から法律が変わって勝手に送られてきた商品を処分してもOKとなりました。

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/shoho/okuritsuke.html

なので、多少は被害も減ってくると思いますが、通販をよく使う時代だからこその詐欺の種類ですので、ニュースをこまめにチェックして新手の詐欺被害の事例をチェックしていくことと、怪しいなと思ったら落ち着いて調べたり、似たような状況の人がいないか検索してみて安全な通販ライフを送りましょう。万が一身に覚えのない荷物が届いたら、消費者ホットラインの188番に電話してみてください。

 

※1 偽サイトに誘導するメッセージ … メッセージに記載されている偽サイトのURLをクリックすると、メールアドレスやパスワードの入力、あるいは偽アプリのインストールを指示されます。このとき偽アプリを取り込んでしまうと、スマホが乗っ取られてしまい、自分のスマホから不特定多数の人に、偽サイトに誘導するメッセージが送られてしまいます。私の友人が一度被害に遭い、いろいろな人から「お前が詐欺をしている人間なのか?」と怒りの電話がたくさん来たそうです。結果的に、電話番号を変更し、警察に相談する事態となりました。

※2 送り付け商法 … これまでの法律では、送り付けられた商品を14日間は保管する必要がありましたが、6日から法律が変わったことで、すぐに処分していいようになりました。それでも、身に覚えのない荷物が届いて相談したい場合は消費者ホットライン(188)に電話をかけてみてください。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

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