祝・芸歴20周年! 多くの人に愛される「宮川たま子」さん、お祝いライブを開催


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今回は浦添市出身で現在東京在住のお笑い芸人、「宮川たま子」さんをフィーチャーします。好評連載中の四コマ漫画「東京ざっ荘物語」(毎週金曜日公開)を、アニメ界の大御所・しらとたけし先生とタッグを組み発表しているたま子さん。「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」ではPR隊長を務めるなど、芸人活動の他にも幅広く活躍中です。

そんなたま子さんが芸歴20周年の記念公演を4月29日(金・祝)、那覇市のテンブスホールで開催予定。楽しくておめでたい公演になるに違いないと確信し、詳細を聞きました。

たくさんの人に愛されるたま子さんの素顔が伝わるインタビューになりましたので、お読みください。

聞き手:饒波貴子(フリーライター)

毎週金曜日公開!「東京ざっ荘物語」
https://ryukyushimpo.jp/style/tag/東京ざっ荘物語/

うれしさもツラさも笑いに変えて20年

―20周年おめでとうございます! 今の気持ちを聞かせてください。

超楽しい! 芸人をやっていて良かったと思うことが、いっぱいあるんです。20年続けてきて良かった、神様はちゃんと見てくれていたと真剣に思えるんですよ。ウケない時はつらく、嫌なこともいろいろありましたが、今思えば全部楽しかったかな(笑)。前は一日100回くらい怒られていましたが、最近は回数が減り心臓も強くなりました(笑)。やり続けたら結局全部楽しくなるって、実感しています。自分の悪いところを直しながら気分を切り替えるようにしていましたし、どんなことでも笑いに変えられる世界なんですよね。今が楽しいから全てOKです!

―20年間頑張ったと感じていますか?

周りが頑張ってくれました(笑)。応援してもらい、へこんだ時は背中も押してもらってきました。たくさんの人たちに助けられた20年で、それがなければ続けるのは無理でした。

―多くの人が支えになったんですね。相方がいないピン活動は大変でしょうし、たま子さんの魅力がみなさんを引き寄せたはずです!

芸人になりたくて沖縄を離れ、2001年4月によしもとの養成所「NSC大阪校」に入りました。10年たって拠点を東京に移したので、大阪の人にはだいぶご無沙汰しています。でも20周年記念公演を大阪で開催すると決め告知活動をしていたら、前に応援してくれていた人がやっぱり今回も応援してくれたんです。「みんな忘れていなかったんだ」と伝わりうれしかったです。東京でも、そしてもちろん沖縄でも本当にたくさんの人に支えられていますし、20年続けてきたことが自分の中での自信になってきたなと感じます。舞台にあまり立っていない時期があり、活動について悩むこともありました。でも一人でネタをやるのは面白い、やっぱり好きだな~と思えるんですよ。
 

―20周年記念公演が「お世話になった方々と作るライブ・ぶったま子」。たま子さんらしいタイトルで、開催場所が東京・大阪・沖縄。どのように計画しましたか?

「20周年ライブを見たい」という声をいただいたことをきっかけに、私の拠点である3カ所でやろうと決めました。最初に芸人を目指したのが大阪で、そこでの約10年の経験があったから東京に行きました。生まれ育った沖縄はもちろん大切なので、この3カ所がないと芸歴20年は成立しません。お世話になった場所の方々と一緒に作るライブにしようと決めました。タイトルは「ぶったまげた」がヒントです(笑)。内容はこういうことを舞台でやりたい、こういう動画を撮影したいなど案を考え、構成作家さんとマネジャーに相談しながら進めています。漫談など一人でやるネタもしっかり見てもらっていますし、どうやったら面白くなるか練りに練っていますよ。

―去年11月に開催した東京公演。どんな感じでしたか?

憧れのガレッジセールのゴリさんと一緒にコントをしました。「20周年なので出てください」とお願いしたら「協力する、俺がネタを考える」と言ってくれ、1時間後くらいにスグ台本が送られてきたんですよ。「保安検査場のギャグ」でした(笑)。そして自分ながらスゴイと思ったのは、トークゲストに具志堅用高さんを呼べたこと。「おきなわ新喜劇」などでの共演はありましたが、自分からオファーするのは初めてでした。オープニングでインパクトを出したい、お客さまを温めたいと思い室田真宏くん、ヤースーとエアロビもしました。体が大きな2人は今は東京にいますがNSC沖縄校出身です。2人のおかげで最初にバ~ンと爆発してスタートできました(笑)。
 

―では大阪公演は? 2月開催でしたね。

元気なうちしかお願いできない気持ちから、師匠の宮川大助に来てもらいました。大助師匠が来てくれたことで、外出が難しい花子師匠も協力してくれましたよ。そしてガレッジセールの川田広樹さんと、ドラマのヒロインオーディションをネタに演技をしました。川田さんとはいろいろと話をして、「たま子の良さを引き出すためのネタにしていこう」と考えてくれたのでうれしかったです。ゴリさんのコントとは全く違う感じで、どちらも演じて楽しかったです。オープニングは、デビッドちんすこうに「あぎじゃびよ手品」をお願いしました。

―両公演とも豪華なゲストで、盛り上がったでしょうね!

はい。満席で盛り上がり好評でした。この20周年ライブは「自分がやったことのないことに挑戦しよう」ということもテーマにしていて、ゴリさんとコントを初めてやったり、大助師匠と具志堅さんを呼んだり、オープニングも初めての演目でした。沖縄はどういう内容になるか、期待してください。
 

古謝美佐子さんとコラボ、芸人仲間も駆けつけるお祝いライブ!

―沖縄公演が楽しみです! どんなライブになりますか?

久しぶりの単独ライブですし沖縄ならではのオリジナルな内容で、今までやったことのないことにドンドン挑戦する舞台にしたいです。20周年のフィナーレなので、たくさんの方に見ていただきたいですし、沖縄芸人のみんなと面白いことができるといいなとイメージしています。

―ゲストについて教えてください。

まずは古謝美佐子さん。美佐子ネーネーに初めて会ったのは十数年前、関西での沖縄関連イベントの場で「素晴らしい人だから絶対に会った方がいい」と紹介してもらいました。それからは音楽イベントなどで「また会ったね」と優しく声をかけていただくなど、自然な感じで繰り返し会う存在です。今回は一緒に歌うなどやっぱり音楽で共演したいですし、何をするのが一番面白いのか考えて相談します。私がメンバーのてびちバンドとコラボできたらありがたいと思いつつ、芸人バンドだし努力しても美佐子ネーネーとできるくらいになれるんだろうか・・・などいろいろ妄想するのが楽しいです(笑)。ガレッジセールの川田兄さんは、大阪でのコントがめっちゃウケました。沖縄でもコントなのかトークにするのか考えます。
 

―沖縄芸人さんもたくさん出ますね。

オリオンリーグの玉代勢さんと剛くん、そしてわちゃコは東京でてびちバンドを結成した仲間で外せないメンバー。大屋あゆみは「コザデイザコザ」というラジオ番組を一緒にやっていましたし、なみちゃんは大助花子ファミリー。ありんくりん・カシスオレンジ仲本は勝手に仲良しだと思っていますし、今つながりが深い人に来てもらいます。本当はもっといっぱい呼びたいですが、選び抜いたメンバーです。

―先輩や仲間たちがたま子さんを祝ってくれますね! 単独ライブですから自分のネタも!?

もちろん頑張ります! どんなピンネタにしようか楽しみながら考えています。東京と大阪は90分公演でしたが、沖縄は長くなりそう。「おしりが痛い」とお客さまに言われないように気を付け、保護者がいっぱい来るので(笑)、喜んでもらえる内容にします。周りのみなさまの後押しや協力が、いつも大きな力です。

―頑張り続けている姿が、応援しようと思わせますね。

ライブをやることで思い出してくれる方がいたり、記念だからといって初めてライブに来る友達もいます。お世話になった方に久しぶりに会いにも行きました。過去が無駄じゃなかったと気付き、20年という時間はスゴイと感じ幸せです。

―20年は通過点。今、そしてこれからの宮川たま子は!?

「島ぜんぶでおーきな祭 第14回沖縄国際映画祭」を4月16~17日に開催し無事終了しました。そして20周年記念ライブを迎え、終演後は「てびちバンド10周年」にがっつり取り組みます。芸人活動はずっと続けるので、辞めるのは死ぬ時かな~と最近思っています(笑)。自分の仕事が好き、超大好きと感じる日々なんですよ。白髪を二つ結びにしたオバー芸人になっていそうですね(笑)。

―沖縄公演に向けてのメッセージをお願いします。

東京・大阪でのライブを終えた後はやっぱり沖縄。今までの笑いをがっつりと持ってきて、爆弾をドカン・・・違った、花火のように打ち上げます(笑)。お世話になった方々をはじめ、みなさんに「よしもとのお笑いはスゴイ」と分かってもらえる舞台にしたいです。よしもと芸人になりたい、って思ってくれる人がいたらうれしいですし、沖縄のエンターテインメントを盛り上げる中の一人になりたいです。チケットはSNSで予約受け付け中で、クラウドファンディング(https://cf.fany.lol/projects/3191?)で資金集めもしています。

20周年の記念公演は一度きりですし、次の舞台はいつになるか分かりません(笑)。ぜひお越しください。
 

【プロフィール】

★宮川たま子

生年月日:1980年5月1日
出身地:浦添市
趣味:沖縄料理・サーターアンダギー作り
特技:沖縄三線

Twitter:@I1FLLSZY6rUlJiE
Instagram:@tamakomiyagawa
Facebook:tamako.miyagawa
 

【インフォメーション】

宮川たま子20周年記念 お世話になった方々と作るライブ
「ぶったま子 in Okinawa」

日時:4月29日(金・祝)13時開場/14時開演
会場:那覇市ぶんかテンブス館4Fテンブスホール
出演:宮川たま子・古謝美佐子・ガレッジセール・なみちゃん・わちゃコ・オリオンリーグ・大屋あゆみ・ありんくりん・カシスオレンジ仲本新
料金:前売り2000円・当日2500円

よしもと「FANYチケット」、宮川たま子SNSにて発売・受付中

 

饒波貴子(のは・たかこ)

那覇市出身・在住のフリーライター。学校卒業後OL生活を続けていたが2005年、子どものころから親しんでいた中華芸能関連の記事執筆の依頼を機に、ライターに転身。週刊レキオ編集室勤務などを経て、現在はエンタメ専門ライターを目指し修行中。ライブで見るお笑い・演劇・音楽の楽しさを、多くの人に紹介したい。