毎日不安でお祈りしていた少女の私と息子の姿☆えくぼママの沖縄子育て


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先日、小学生の子どもが、死ぬことに対して急に怯え出した。

学校でのたわいもない会話が原因だったようだけれど、日々テレビから流れる悲しいニュースも追い討ちをかけたのかもしれない。

そしてふと思い出した。
自分の子どもの頃の事を。

思い起こせば、私は死をものすごく恐れて生きている子どもだった。
身近な人の死を目の当たりにした訳でも無いので、もの凄く不思議だけれど、毎日死に怯えていた。

例えばお祭りの帰り道。
ヨーヨーを買ってもらって嬉しくて楽しくてお母さんの隣でスキップ混じりにルンルン歩いている時。
「こんな楽しい気持ちだけど、私いつか死ぬんだ。だったらちょっと楽しむのを控えよう
そんな事を思いスキップをやめた。
 

食器用洗剤でゴキブリが死ぬみたいな話を聞いた時は、洗い物をした後「もしこのお皿に洗剤が残っていたら家族が死ぬかもしれない。みんなを殺すぐらいなら私が死のう」
と全てのお皿に薄く水をはってそれを飲んで死なないか確認した。

いま思えばめちゃくちゃ気持ち悪い子どもである。
もしわたしが私の親なら寝込むぐらいに心配だ。

夜眠る時は布団の中で毎日お祈りをした。
「お父さんとお母さんとお姉ちゃんと弟が元気でいますように」
そして死んでしまう事を想像して毎晩泣いた。

翌日「昨日おばあちゃんの事祈るの忘れてた。どうしようおばあちゃんが死んだら私のせいだ」と泣いたりした。
 

神社に行って家族にお守りを買おうとして、これを貰えなかった人は不幸になるのかと思うと怖くなった。

いかがでしょうか?
自分の事だけれど、こんな子どもがいたらと思うと心配で仕方がない。

しかし、そんな私が大人になり死を怯えているかと言うとそうでも無い。
なんなら「私いつ死んでも良いんだ。もし私が死んだら、すごく楽しい人生でしたって誰かに言っといてね」と謎の遺言を同僚数名に託し、気持ち悪がられるほどに(気持ち悪いのは変わってない)毎日楽しく生きていた。

さらに子どもが出来てからは、死んだら駄目だ、死にたくない。と思っているし、今はプライベートでも色々な楽しみが出来て、死ぬもんかと毎日生きるのに必死なのでご安心を。

息子の未来を案じて不安になっていた私だけれども、あれ程までに気持ちの悪い思考の私がなかなかのポジティブ人間になれているのだから、将来どうなるかなんて分からない。

数日死に怯えていた子どもも、今では忘れたようにケロッとしている。

話し合った末、朝のワイドショーを見ることはやめた。
やはり悲しいニュースは見たくないらしい。
 

子育ては始まったばかり、これからも悩む事や心配なことは色々あるだろうが、「この子がこうだからきっと未来はこうなる」なんて悲観したり、気にしすぎず、子どもとの会話を大切にしていきたいと思った出来事だった。

 

そして今度親に会ったら、これほどまでに不思議な子どもを育てていた当時の心境を聞いてみたいと思う。

お母さん、お父さん。
育ててくれてありがとう。
ほんのりと幸せな毎日を過ごしているのでご安心を。
 

(えくぼママライター haremama

 

☆ プロフィル ☆

haremama
関西出身の2児の母で、働くママ。
整理収納アドバイザー1級を取得。
関西人の夫と、沖縄生まれ沖縄育ちの息子と娘との4人暮らし。
楽しく晴れやかに過ごせる為の方法を毎日大真面目に考えています。
 

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