生配信の切り忘れにご注意 モバプリの知っ得[189]


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

人気タレントの渡辺直美さんが7月31日から8月1日の未明にかけてYouTubeで生配信を行いました。その際、渡辺直美さんが配信の途中で眠ってしまい、多くの視聴者が寝ている様子を見守る事態となりました。渡辺さんは一度眠り、起きた後も引き続きぶっ通し配信を続ける予定だったとのことでしたが、パソコンの不具合で配信は終了となりました。

もともとから人気で多くの人から愛されている渡辺直美さんだからこそ、ときどき出てくるリズミカルないびきも、みんなが連帯して子どもが寝ているのを見守るように見ていて、面白コンテンツとして盛り上がるのも分かる感じではありました。この一件は「おもしろニュース」としてメディアでも報じられました。

渡辺さんは世界を股に掛けて活躍する人で、ご自身でリカバリーできたり、リアクッションできたりできるでしょう。一般の人でも配信するハードルが下がっていて、YouTubeに限らず、ニコニコ生放送・Instagram・ツイキャス・17 LIVEなど、多くのアプリがあり、スマホ一台で気軽に生配信ができるようになっています。

その一方で、本人が眠り続けても配信され続ける状況はすごく危険だなとも感じました。

テレビ番組などと比べると簡単に配信できるため、有名人の、よりプライベートに近い素顔を見られるとして近年人気になっています。気軽に配信できる一方で、スタッフが少なかったり、あるいはいなかったりなどの理由で操作ミスが発生したり、気の緩みからくる問題発言など、さまざまなトラブルが発生しています。

イラスト・小谷茶(こたにてぃー)

生配信には、露悪的なこと、秘密の共有もあって一体感を感じられるものですが、そのさじ加減をどうするかはとても大事なポイントです。

本人が寝落ちする・配信を切り忘れるなどのミスで、プライベートな映像が流出してしまう事例はあとを絶ちません。配信しているのを知らない家族が入ってきて映像に意図せず映ってしまったり、本名を出さないで配信しているのに家族が本名で呼んでしまって個人情報が流れて公になってしまったりなどの事故がこれまでに何度も何度も発生しています。

今回の渡辺直美さんの「寝落ち配信」も結果的にこうした事故が発生しなかったことで笑える話になってはいますが、一般的には生配信し続けるリスクは常に考える必要があるでしょう。

ここ数年で「生配信」の人気が伸びて身近になってきたため、自身も生配信に挑戦する中高生も増えていると思います。保護者に黙って生配信をやっている例も少なくないと思われます。すでに述べたように「配信の切り忘れからの事故」は古今東西おおく存在するため、「配信を終了したら一度PC・スマホをシャットダウンする」「外部カメラのケーブルをすぐに抜く」など、漠然と気を付けましょうではなくて、特定のアクションを決めて身体に染み込ませ対策をとった方がいいでしょう。

 

~ 解説 ~

※ YouTubeで生配信 … YouTubeに限らず、ニコニコ生放送・Instagram・ツイキャス・17 LIVEなど、多くのアプリで生配信ができるようになっています。テレビ番組などと比べると簡単に配信できるため、有名人のよりプライベートに近い素顔を見られるとして近年人気になっています。気軽に配信できる一方で、スタッフの数が少ない(あるいはいない)などの理由で操作ミスが発生したり、気の緩みからくる問題発言など、さまざまなトラブルが発生しています。

 琉球新報が毎週日曜日に発行している小中学生新聞「りゅうPON!」でも同じテーマを子ども向けに書いています。

 親子でりゅうPON!と琉球新報style、2つ合わせて、ネット・スマホとの付き合い方を考えるきっかけになればうれしいです。

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。

http://smartphoneokoku.net/