虹色の社会に~行動する子どもたち~ 【レインボーハート】


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10月27日、那覇市立古蔵小学校運動会オープニングセレモニーで、6年生が持つレインボーフラッグが風にはためきました。今年度LGBT・性の多様性講演会を全校児童対象に行ったことがきっかけになり、運動会でLGBTの象徴であるレインボーフラッグを使ったパフォーマンスが行われたのです。来賓として招待いただいた私は、旗を持つ子どもたちの一生懸命な姿に感動しました。

2016年10月からスタートした講演会は当初は高校が主でした。それが少しずつ中学校にも広がり、小学校の講演会も次第に増えていきました。県立那覇高校ダンス部は講演をきっかけにLGBT創作ダンスを作り、県のダンスコンクールで優勝。中学生では、浦添市立浦西中学校の女子バスケットボール部の生徒たちがLGBT啓発ポスターを作り、浦添市役所でも掲示されました。市長や教育長も参加した発表会で生徒たちは堂々とプレゼンテーション。

そして、今回の古蔵小学校運動会。小学校にも講演会の成果が表れてきて、講演を続けてきて本当によかったと感じました。

この連載も今回で24回目となります。そして実は今回が最終回となります。その大切な最終回で古蔵小学校の運動会のことをみなさんにお伝えできることがとってもうれしいです!

那覇市立古蔵小学校運動会オープニングセレモニーにて

レインボーフラッグは、性の多様性の象徴でもあります。性は虹のようにグラデーションで、一人ひとり違います。いろんな色が集まるから虹であるように、人の性もいろんなあり方の人がいて当然。色んな人がそれぞれの自分らしさを輝かせながら共生する社会をレインボーフラッグは表しています。

そんなレインボーのハートを皆さんにお伝えしたいとこの連載を続けてきました。

連載を続ける間に、県立高校の制服選択制がどんどん広がっていきました。先日糸満市立西崎中学校の生徒会が制服選択制についての陳情書を学校に提出した、というニュースがあったとおり、中学校にも広がってきました。周りと違って悩む子どもたちが少しでも前向きに学校に通える環境作りが進むことを心から願っています。

たくさんの方から、特に学校の先生方から、「連載を読んでいます」と教えていただきました。学校の保健便りに連載を転用下さった先生もいました。そうした声が励みとなりこの連載も頑張ることができました。みなさん本当にありがとうございました!

最後にお知らせです。12月7日(土)午後2時から名護市立中央図書館で講演します。名護市立中央図書館(電話)0980(53)7246。
是非いらして下さいね♪

(2019年11月5日 琉球新報掲載)

 竹内清文(たけうち・きよふみ) 岡山県津山市出身、沖縄県在住。レインボーハートプロジェクトokinawa代表。LGBTをテーマに学校講演会を数多く行う。