<金口木舌>「暮らせる地域」への工夫

 廃校の再生、滞在場所の提供、魅力ある自然体験…。人が集う環境の創出に向けて過日、大宜味村で開かれた会議で出された提案だ

▼その土地特有の問題もあるが、過疎化が進む地域では似た課題も多い。琉球大と名桜大が連携し、地域の問題点共有を目的に「地域円卓会議」を開き、識者や行政関係者ら発表者を住民らが囲んだ。一体感ある会場の雰囲気が活発な意見交換の呼び水になった
▼大学が地域へ関わることで、学生も参加しやすかったのだろう。この日は多くの学生がそれぞれのアイデアを述べた。若者が地域に寄り添うことで生まれる相乗効果も実感した
▼大宜味村は福祉施設が充実し、従事者は約200人と雇用の受け皿にもなっている。長寿の里らしい状況といえよう。その一方で、高齢者の突出した多さは人口バランス面で必ずしも好ましいものではない
▼子育て世帯をどう呼び込むのか。東村では低家賃住宅や育児支援の独自の施策が奏功し、2010年度からの6年間で32世帯100人が集合住宅に入居した。他地域の参考になろう
▼地域円卓会議は今後、国頭や宮古島など5市町村で開く。いずれもテーマは「若者の定住促進」。一朝一夕には解決できない。だが、行政の施策と住民や若者のアイデアが重なり合えば、地域おこしのヒントが生まれよう。一つ一つの地道な活動をつなげたい。



琉球新報