<金口木舌>クリスマスイブの「光」


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 クリスマスイブに「光」を見た。ペットボトルをかぶせた119本のライト。並んだ黄色い光が米軍キャンプ・シュワブの夜のゲート前を照らした

▼名護市に住む男性が2015年4月から始めた「ピースライト」だ。週3日、抗議市民のテントを中心に飾る。道向かいでは、ろうそくを手に「大浦湾に基地はいらない」と訴える声が聞こえる。名護市に住む渡具知武清さん(60)一家の「ピースキャンドル」だ
▼13年前から毎週土曜日に続けている。「ピースライト」の男性は渡具知さんの取り組みに感銘を受けて始めた。「基地を造らせたくない。ライトを見て自分もできることをしようと思う人が増えてほしい」
▼渡具知さんの双子の娘の一人、和奏(わかな)さん(14)は「辺野古に基地ができず、みんなに平和が訪れること」をサンタクロースに願った。もう一人の娘、和紀(かずき)さん(14)は「基地反対の思いなどを、勇気を出して言えるようになりたい」とはにかんだ
▼米軍北部訓練場にヘリパッドが完成した。24日、東村高江区で行われた県議らとの意見交換で住民の男性は「言い続けることが大事だ」と力を込めた。政府は辺野古新基地の工事を年内にも再開させる
▼くじけそうになるが、忘れていけないのは訴え続けること、行動に移すこと。大切なことに改めて気付かされたプレゼントのような一日だった。