<金口木舌>希望広がる15歳の旅立ち

 空手発祥の地、ハンド王国、キャンプのメッカ…。スポーツで沖縄を表す言葉はいろいろある。歴史や実績は及ばないが最近、めきめき頭角を現してきたのが、氷上の格闘技「アイスホッケー」だ

▼県内ではなじみこそ薄いものの、沖縄代表はここ数年、各世代とも九州大会を制するなど力を付けている。競技ができるのは県内1カ所だけ。練習時間も限られる。実はこの環境が「恵まれている」のだとか
▼各年代が集まることで、自然と世代を超えた合同練習になる。小中学生にとって体格も実力も上の選手との実戦練習は、腕を磨く絶好の機会。遊び感覚だった子も自然と競技意識が芽生えるなど、効果は精神面にも及ぶ
▼この練習で力を付けた3選手が今春、県外の高校へ進学する。その一人、大里中を卒業した渡久山勝炉希(かろき)君は強豪・北海道清水高に進み、日本一を目指す。小学1年から競技を始め、九州大会2連覇や中四国大会初制覇などを経験した逸材だ
▼目標はプロ選手。海外にも挑戦したいと志は高い。U-16の日本代表を選抜する最終選考に沖縄から初めて選出され、18~20日に「エリートキャンプ」に参加した。幸先のいい夢への一歩を踏み出した
▼県内で県立高校の合格発表があった。試練を乗り越えた生徒のそれぞれに新たな世界が待っている。将来を描く15歳の瞳に希望は広がる。