<社説>全国県人交流会 屈しない沖縄の尊厳示した

 ウチナーンチュの誇りと尊厳は本土の県人社会のリーダーの胸に脈々と刻まれ、岐路に立つ母県を支える気概に満ちている。

 3日に東京で催された第13回全国沖縄県人交流会は、本土で暮らす沖縄人が結束して名護市辺野古への新基地建設に反対し、その先頭に立つ翁長雄志知事を支える姿勢を鮮明に打ち出した。

 アイデンティティーを発揮して沖縄に屈従を強いる政治に抗(あらが)う意思が本土でくっきりと示された意義は大きい。痛みを分かち合い、母県を勇気づける歴史的会合となった。民主主義の正当性に裏打ちされた熱い志を高く評価したい。

 交流会は2年ごとに開かれている。今回は18団体の役員ら230人以上が参加し、県出身者の結束力を再確認する場となった。

 兵庫県で開かれた前回は「各都道府県で沖縄の現状を訴え、米軍基地撤去を願う県・県民と行動を共にする」とアピールしていた。

 主催者である東京沖縄県人会の仲松健雄会長は(1)沖縄人の誇りを持つ(2)沖縄の諸問題解決に一致団結する(3)新基地を造らせない-の三つの誓いを提起した。その上で「沖縄人の魂をオール沖縄からオールジャパンに広げ、世論を喚起しよう」と呼び掛けると、大きな拍手と指笛が鳴り響いた。

 大城健裕・沖縄県人会兵庫県本部会長が「民意を背負い闘う知事を辺野古基金への寄付で後押ししよう」と述べるなど、知事を支える発言が相次いで繰り出された。

 圧倒的多数の県民が反対している最大懸案に当事者として立ち向かい、新基地断念を求める世論の裾野を本土社会でも広げていく-という力強い決意表明である。

 翁長知事は「政府と摩擦が生じるが、頑張り抜く」と、新基地阻止の決意を示した。会場はしまくとぅばが飛び交い、琉球舞踊と空手などが披露された。文化の力を包含しながら母県の未来を開く意思を込めた「ソフトパワー」に満ちていた。打たれ強い沖縄力の源泉であろう。

 作家の佐藤優氏は「団結した沖縄は既に勝利している」とした上で、安倍政権が植え付けようとしている諦めや「劣等感」をはねのけ、自信を持つことによる解決を促した。基地問題への主体的行動を強めている県人会は母県の強固な民意と連動している。安倍政権は、沖縄を挙げた民意の地殻変動を見くびってはならない。