国頭村の村道で10日早朝、体長約2メートルのハブと「キョッ、キョッ」と甲高い鳴き声を上げて、そのハブをけん制する複数羽のヤンバルクイナの珍しい姿が確認された。
近隣住民の60代女性は「この辺りでは、人よりヤンバルクイナの方を多く見かけるが、クイナとハブがこんなに近くにいるのは見たことがない。貴重なシーンだ」と驚いた様子だった。数カ月前には、付近で卵からかえったばかりのクイナのひなが、親クイナと連なって村道を横断する仲むつまじい姿も見られたという。
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10日午前6時ごろ、5羽の若いヤンバルクイナが村道脇のやぶから姿を現した。餌を探すような動きとは違い、小刻みに「キョッ」と鳴き声を上げる。しばらくして、アスファルトの道にゆっくりとハブが顔をのぞかせると、クイナが一定の距離を取りながら4羽でハブの周りを囲んだ。行く手を阻まれたハブは村道で右往左往を繰り返し、元来たやぶへと姿を消した。
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クイナとハブは互いにけん制はすれども、傷つけ合うこともなく、自然の調和が見られた。
(高辻浩之)
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