沖縄県内のHIV検査、例年の2割程度 コロナで休止影響


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
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 沖縄県内保健所で匿名・無料で受けられるHIV検査が新型コロナウイルス対応のため休止している。2020年の検査数は442件で、例年の2割程度にとどまった。再開の予定は未定で、県は民間医療機関での受検を呼び掛けている。

 県内のHIV感染者、エイズ患者数は人口比で全国上位に入る。早期に発見し治療すればエイズの発症を抑え、他の人への感染も防ぐことができる。

 県内では本島南部、中部、北部、那覇市と宮古、八重山の各保健所で例年は合計2千~2300件の検査実績がある。新型コロナ感染者が増加した昨年2~3月は疫学調査のため保健所が多忙になり、HIV検査を休止した。新型コロナの新規感染者ゼロが続いた6月に再開したが、感染者の発生を受けて7月には再休止し、現在まで続いている。

 HIVに感染すると1~2週間後に急性症状として発熱することがある。この発熱で新型コロナ感染を疑い受診して、HIV感染が判明した事例が昨年は複数あったという。

 HIV検査は本島内5カ所の民間医療機関でも保険診療で受けることができる。担当者は「感染疑いがある人は早めに検査を受けて」と呼び掛けた。詳細は県のホームページまで。