ビーグ商品 衣食住へ 生産担い手増加目指す


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ビーグ麺やお菓子の魅力を伝える久田裕子氏(右)と長根山由梨氏=21日、うるま市

 【うるま】うるま市照間で栽培され、畳の原料になるビーグ(イグサ)を活用した商品開発が進んでいる。市から活性化事業を受託するノイズ・バリューの久田(くだ)裕子さんは「活用方法を増やすことで担い手を増やしたい」と話した。照間のビーグは県内生産量の9割を占め、150年から200年の歴史を持つといわれる。一方で担い手の高齢化が問題となっている。

 栽培したビーグのうち、畳に使うことができる十分な長さを持つのは約5割で、それ以外は破棄している。その端材を活用できないかと、商品開発が始まった。
 粉にして練り込んだ「ビーグ麺」が目玉だ。9月のイチハナリアートプロジェクトで販売し、食物繊維が豊富に含まれることから女性を中心に人気を集めた。麺は平和病院の職員や利用者が働く工場で作っている。
 さらにビーグ商品を衣食住に広げ、帽子やろうそく、アロマディフューザー(芳香を広げる器具)も開発した。23~25日に那覇市で開かれた沖縄の産業まつりで本格的に販売を始めた。久田さんは「照間ビーグをブランドにしたい。地域の人たちが守り育ててきたビーグ作りを残したい」と語った。

ビーグ麺をつくる工場の職員=21日、うるま市