辺野古移設「すぐに」 島尻氏、米シンポで強調


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 【ワシントン=問山栄恵本紙特派員】訪米中の島尻安伊子沖縄担当相は3日、ワシントンの米戦略国際問題研究所(CSIS)で開かれたシンポジウムで、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「問題を解決すべき時で、それはすぐに普天間を辺野古に移転すべきだという意味だ。一日も早い問題解決のために、日米合意を進めていく」と述べ、辺野古移設推進を強調した。沖縄選出の国会議員が米国の公の場で辺野古移設推進を表明するのは初めて。翁長雄志知事の当選など県内に根強い辺野古移設反対の民意があることについては言及しなかった。

 島尻氏は辺野古移設についての見解を問われ「私の仕事は沖縄振興の1本だということをまず話したい」と述べた上で「これは重要な問題だ。沖縄の住民は問題を解決するには、移設が重要だと考えている。なぜなら、この問題の始まりから20年もかかっているからだ」と日本語と英語を交えて述べた。
 シンポジウムにはグリーン元米国家安全保障会議アジア上級部長、在沖米四軍調整官を務めたグレグソン元米国防次官補も登壇した。グリーン氏は普天間の代替施設について「どこか遠くにあったのでは(在沖)海兵隊は活動できない」と指摘し、辺野古移設の必要性を強調した。
 グレグソン氏は移設計画について「すでにある既存の基地内に新たな施設を造るということだ」と述べ、県が主張する「新基地建設」ではないと反論した。東シナ海にある沖縄は地理的にも戦略的にも重要であると指摘した。