経済

操業ルール現状維持 日台漁業協定、八重山・三角水域で一致せず

 【台北=上江洲真梨子】日台漁業取り決め(協定)の適用水域で、2016年度の操業ルールを策定する日台漁業委員会は4日、15年度ルールを引き続き実施することで決着した。日本側が強く求めた全水域での漁船間隔4カイリ(約7・4キロ)での操業と八重山北方の三角水域の拡大は、台湾側の主張と対立し一致点を見いだせなかった。最大の争点となった八重山北方の三角水域については、新たに専門委員会を設置することで合意した。県内の関係者は「日本側にとってより操業しやすい漁場を拡大したかった」と振り返った。

 日本側は、安全操業を目指すため漁船間隔4カイリでの操業を主張。しかし、県内マグロ漁船よりも大きく漁船数も多い台湾側は適用水域内に入れる漁船数、漁獲量が減少することを理由に、難色を示した。八重山諸島北側の三角水域では、日本側が昼夜操業できる水域の拡大を目指したのに対し、台湾側は水域の縮小を要求。日台双方の主張は、真っ向から衝突した。
 日台双方は今回新たに、八重山北方の三角水域について議論する委員会を設置し、17年度の操業ルール策定に向け「早い段階から協議していく」(水産庁)とした。
 15年度操業ルールは、八重山諸島北側の三角水域のうち、昼夜操業ができるのは東経124度以東と東経123度以西の水域。クロマグロ漁期となる4月1日から7月31日まで日本漁船は昼、台湾漁船が夜それぞれ操業する。一方、久米島西側の「特別協力水域」は漁船間隔4カイリで、西向きの投げ縄など日本の漁法で操業する北緯26度線北側のうち東経125度40分より西側の水域で、午前9時までに揚げ縄を完了することを条件に、台湾漁船が東向きに投げ縄することを認めている。
 県日台・日中漁業問題対策等漁業者協議会の上原亀一県魚連会長は「台湾側の理解が得られなかったのは残念だ」と足早に会場を後にした。



琉球新報