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沖縄問題、国連に発信 国際人権法研究会が発足

 基地問題など沖縄で起こっているさまざまな問題を国際人権法の視点で捉え、国際社会に訴えようと、研究者などでつくる沖縄国際人権法研究会が6日、発足した。今後、沖縄の自己決定権、環境権、女性の権利、社会権、表現の自由の五つの作業部会を設置し、国際人権法と照らした現状を調査・研究する。その上で、国連の人権理事会や各種審査会に、沖縄の人権侵害を報告する活動を展開する。

 呼び掛け人は、高里鈴代、星野英一、島袋純、若林千代、阿部藹(あい)、眞栄田若菜の6氏。現在は十数人程度の参加だが、今後、30人ほどの会員参加を目指す。
 沖縄大学で開いた結成会で、国際人権法を専門とする阿部浩己神奈川大教授が「国際人権規約に照らして考える沖縄の人権状況」や「活用しうる国際機関とその機能、スケジュールについて」をテーマに基調講演した。阿部氏は国際人権法が必要になる理由について日本国憲法が機能不全に陥っていると強調。沖縄の状況を国際人権法の枠内で捉え直すと、私有地の軍用地への強制使用や抵抗運動の弾圧は「尊重義務」に、米兵による性暴力は「保護義務」に、貧困は「充足義務」にそれぞれ違反している可能性があると指摘した。
 翁長雄志知事が国連人権理事会で沖縄の自己決定権の侵害を訴えたことについて「既存国家内で自治などが侵害された時に主張できる内的自決権に沿ったものだ」と評価した。
 また、沖縄の人々が今後、国連に人権問題を訴えていく場合、人権問題の解決を担っている、スイス・ジュネーブの国連高等弁務官事務所に沖縄から人を派遣して常駐させて人脈を築いて直接アプローチすることが重要とも提起した。