医療法人 沖縄徳洲会 中部徳洲会病院 医療機関トップインタビュー


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「基幹病院の責任果たす」

◆医療法人 沖縄徳洲会 中部徳洲会病院 伊波 潔 院長

-病院のご紹介をお願いします。
 徳洲会グループの基幹病院として「生命だけは平等だ」の理念の下、「いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療を受けられる社会」の実現を目指し、28年間、沖縄市で地域医療に邁進してまいりました。そしてこのたび、北中城村、イオンモール・沖縄ライカム向かいの新病院へ移転いたしました。

-県内最大級の病院ですが、その特徴は。
 今回の熊本地震では地域の中核病院が被災し入院患者を退院、転院させたとのことです。新病院は大規模災害時も病院の機能を保ち、すぐに災害拠点の病院として動けるよう免震構造としました。

医療用ヘリコプター「ドクターヘリ」や、緊急時の自衛隊ヘリ着陸も可能なヘリポート

 「救急患者さんは決して断らない」を28年間愚直に実践してきました。新病院救急センターは旧病院の約3倍の広さで、同時に最大7人の収容が可能です。救急搬送入口には台風時も風雨を避けて患者さんを安全に受け入れられるよう、高速シャッターを設けました。センター内にはCT撮影室を設け迅速な検査を行うほか、救急専用エレベーターを備え手術室やICUへの移送、ヘリポートからの搬送を迅速に行います。手術室は7室から10室に増やし、1室は移動型CTを備えたハイブリッド手術室を導入しました。また、高齢社会に備え重症患者さんを十分受け入れられるよう、ICU10床、HCU16床のほか、各病棟にICU並みの広さの重症ケアユニットも設置しました。

ハイブリッド手術室導入により、従来は術前だった血管造影検査やCT検査を術中にも行えるようになった

-常に最先端の医療を実践しておられますね。
 手術支援ロボット・ダヴィンチの前立腺癌摘出術や国内に数台の治療装置による不整脈治療などもあります。ハイブリッド手術室の導入で手術中にCT検査などができ、より迅速・確実な手術が可能となりました。4月には離島から急性硬膜下血腫の80代の患者さんが意識障害の状態でヘリ搬送されましたが、到着後1時間以内に緊急手術を行い元気に退院されました。
-今後の展望は。
 ことしは国際的な病院機能評価JCIを受審予定です。医療ツーリズムを含め海外の方も安心して受診できる病院にします。新病院は患者さんに安らぎを感じてもらえるよう工夫し最高の設備・機器を導入しましたが、病院がどんなに大きくなろうと、我々の原点は基幹病院として地域医療および離島・へき地の医療を支えることです。そのことを忘れない病院にすることが大事だと捉えています。

 

基本情報

〒901-2393

沖縄県中頭郡北中城村アワセ土地区画整理事業地内2街区1番(泡瀬ゴルフ場跡地)
代表番号:098-932-1110

患者さま専用ダイヤル(年中無休・24時間):098-923-1091

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