医療法人 太陽会 かりまた内科医院 医療機関トップインタビュー


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「地域に根差し健康守る」

◆医療法人 太陽会 かりまた内科医院 狩俣 陽一 院長

-1982年に開業し、地域に寄り添い35年目を迎えました。

 臨床内科専門医として呼吸器科を中心に診療を行ってきました。また地域のかかりつけ医として日々研鑽に努めております。地域のニーズにお応えするため当初から介護事業にも取り組んでいます。グループホームは認知症の方に特化した施設で、家庭的な環境の中で共同生活を送っていただけるよう心掛けています。また、浦添市から地域包括支援センターの運営を受託し、地域の高齢者やそのご家族のご相談をお受けしています。

-呼吸器科の診療で気になることは。

 気になるのは中高年になってからの気管支喘息(ぜんそく)発症で、喫煙がその期間の長さにかかわらず関係していると見ています。当院は禁煙外来を強化し、患者さんに寄り添いながら粘り強く取り組んでいます。禁煙成功率は以前は4割程度でしたが、最近は脱落例が減り、成功率がさらに向上しています。

地域に根差し、ことし35年目を迎えた かりまた内科医院

-地域のかかりつけ医としての役割も大きいですね。

 開業当時の患者さんのお子さん、お孫さん、ひ孫の皆さんと4代、5代にわたるお付き合いも多いですよ。
 喫煙もそうですが生活習慣を変えるのは難しいことです。患者さんとの長いお付き合いを通じ、互いに理解し合いながら一緒に粘り強く改善していくことも地域医療の役割です。急患の受け入れも当初から行っています。総合病院の救急医療がパンクし問題になっている背景には、地域のクリニックが急患を十分に受け入れられていないこともあります。地域の医療機関の大切な仕事の1つとして、こだわりを持って続けています。

職員と笑顔で面談する施設利用者の家族

-長寿県復活への提言を。

 特に30~60代男性の生存率が全国最下位と大変な状況です。健診受診率の低さや生活習慣病を指摘されても放置している人の多さは驚くほどです。生活習慣の改善を含め、そういう方たちを支援するという視点で地域を見ていきたいと思います。

 医療機関側にも改善すべき点はあります。例えば予約なしでも気軽に受診できる環境を整えること。命にかかわるほど重症化して救急搬送される前に、風邪などでも気軽に受診でき、日頃から細々とでもかかりつけ医とのつながりがあれば、体の異変を早期に発見でき、健康寿命の延伸につながります。そのためには病院が怖い所であってはいけません。患者さんと同じ立場に立ち、訪れやすい病院にすることも大切です。

【住所】
沖縄県浦添市内間4-23-21

【お問い合わせ】
☎ 098-878-5126

【休診日】
木曜日午後・日曜日・祝祭日
12月31日~1月3日
【受付時間】
午前受付 12:00まで  午後受付 17:30まで

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