サッカー明治安田J3第21節のFC琉球は11日、県総合運動公園陸上競技場で福島ユナイテッドFCと対戦し、2―3で惜敗した。琉球の成績は7勝5分9敗。勝ち点26で10位。
約1カ月ぶりのリーグ戦をホームで迎えた琉球は試合序盤に失点。0―1で迎えた後半30分、FW富樫佑太が同点弾を放つが直後、途中出場の福島のFW樋口寛規に勝ち越された。同40分、琉球は同じく途中出場のMF平田拳一朗がゴールを決め、再び同点に追い付いたが、再度樋口にゴールを決められ、勝ち点を逃した。
次節は19日午後6時から12位のグルージャ盛岡と同競技場で対戦する。
(2)沖縄県(福島1勝1分け)
福島 5勝8分け8敗 (23)
3―2(1―0,2―2)
琉球 7勝5分け9敗(26)
▽得点者【島】前田(1)樋口2(8)【琉】富樫(1)平田(1)
▽観衆 1115人
【評】序盤の失点が響き、常に追う展開になったFC琉球。得点直後の失点が続き、競り負けた。得点後に全体の戻りが遅いことで守備が薄くなった。空白地が生まれ、一気に相手にゴールに運ばれた。後半30分には、FW富樫佑太、同40分には、途中出場した平田拳一朗が同点ゴールを決めたが、勝ち点にはつながらなかった。(崎原有希)
◆集中し切れていない
金鍾成監督(FC琉球)の話 追い付いた後の失点が続き、集中し切れていない。このことをチームとしてどう考えるか。1カ月間いろいろなことを試していたが、隙があることがゲームを通して露出された。今日のような失点をすると勝利することは難しい。
◆終盤戦へ痛い1敗/2度追い付くも、あと一歩
約1カ月ぶりのリーグ戦。残り10戦で、順位確定に向け大事な試合が始まったが、FC琉球は競り負けた。開始11分の失点で、苦しいスタートとなり、その後も終始、福島ユナイテッドFCを追う展開に。2度の同点弾の直後に失点し、終盤戦を白星発進することはできなかった。
攻撃では明るい材料もあった。得点の決まらない重い空気を、けがから明け、初のフル出場となったFW富樫佑太が破った。1トップで起用され、後半30分、同点ゴールを決めた。ドリブルで切り込みシュートする得意のスタイルで「イメージ通り」に右足でゴールを割った。
さらに、勝ち越された同40分には、途中出場のMF平田拳一朗がスタメン落ちの悔しさをバネに左足でゴールをねじ込んだ。ゲームの流れを引き寄せかける攻撃となったが、守備でスペースを突かれた。
両チームとも持ち味の攻撃的なサッカーを繰り広げた試合。琉球は何度かあった好機で確実に得点できなかったことが響いた。得点直後の失点の連続で、田中恵太主将は「ボールを持っている時でも、リスクにもなる、ということを意識しないと厳しい戦いが続く」と表情は険しい。
負けられない終盤戦。田中は「もっとハードワークをして、守備への戻りも速くしないといけない。改善できないと駄目だ」と個人とチームの質の向上を次戦の課題に挙げた。
(崎原有希)