海中から100キロ残骸 オスプレイ墜落の名護・安部


この記事を書いた人 志良堂 仁
11日に海底から発見されたオスプレイのラジエーターとみられる部品=13日、名護市安部

 【名護】昨年12月にオスプレイが墜落した名護市安部の海岸で11日、オスプレイのラジエーター(冷却装置)とみられる縦約90センチ、横約60センチ、高さ約30センチほどの部品が発見された。ダイビングチームすなっくスナフキンの西平伸代表(59)ら7人が回収作業の一環で潜水した際、墜落現場付近の水深約25メートルの地点で発見した。

 部品は重さ100キロはあるとみられ、西平さんらが船にくくり付けて岸まで運び、安部の住民に引き渡した。住民が回収したオスプレイの残骸は通常、翌日には沖縄防衛局が引き取るが、今回は重さがあるためすぐには回収されず、13日時点で海岸に置かれている。

 現場海域にはいまだに細かな残骸があるというが、藻が生えるなどして海底と見分けがつきにくくなっているという。西平代表は「海底で機体を引きずった跡の近くを集中的に捜せば、残骸はもっと出てくるはずだ」と話した。

 残骸の回収作業を続ける名護市安部に住む荒木汰久治さん(42)は「最低でも大きな部品は(米軍が)拾ってほしい」と話し、船のガソリンや潜水時の空気ボンベにかかる費用を負担していることから「お金のかかる作業はしてほしい」と要望した。米軍も回収作業は継続している。