「全学徒隊の碑」が除幕 若年動員の悲劇伝える


社会
この記事を書いた人 松永 勝利
建立された「全学徒隊の碑」を眺める元学徒=14日午前10時半、糸満市摩文仁

 沖縄戦で県内21の師範学校・中等学校の学徒が戦場に駆り出された事実を後世に伝える「全学徒隊の碑」の除幕式が14日午前、糸満市摩文仁の県平和祈念公園内で行われた。元学徒など45人が出席し、10代で戦争の犠牲となった同級生に祈りをささげた。
 沖縄戦で犠牲となった学徒の慰霊碑は各学校ごとにあるが、全校の合同石碑が建立されるのは初めて。元学徒の要請を受けて県が建立した。石碑には学徒隊の概要、各学校の校名と学徒隊の通称、各学校があった位置が記されている。
 除幕式で翁長雄志知事のあいさつを代読した浦崎唯昭副知事は「この石碑が多くの方々の目に留まることで、学徒動員の尊い命が失われたという歴史的事実を知り、当時の学徒隊に思いをはせ、平和を希求する心を育んでもらうことを期待する」と述べた。【琉球新報電子版】