粉じん立て砕石投下 辺野古新基地建設


この記事を書いた人 松永 勝利
粉じんを巻き上げながら投下される砕石=25日午前10時半ごろ、名護市辺野古の大浦湾K9護岸建設現場

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、埋め立て区域を囲む護岸工事が始まって1カ月となった25日午前、米軍キャンプ・シュワブ沿岸のK9護岸工事現場では粉じんを巻き起こしながら砕石を海に投下する様子が確認された。ゲート前では約150人が座り込み「埋め立てやめろ」「海を守ろう」と声を上げた。
 護岸工事現場では、網袋に入った砕石を浜から海側に伸びる石垣ののり面に置き、重機で固める作業を継続した。
 大浦湾の海上ヤード設置予定地では、大型クレーンを搭載した台船に作業員の姿が確認された。海底の掘削(ボーリング)調査を実施しているとみられる。

基地建設に抗議する市民ら=25日午前10時すぎ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 市民は抗議船2隻、カヌー6艇で海に出て「作業をやめろ」などと抗議の声を上げた。フロートを乗り越えたカヌーチームの6人が海上保安庁に一時拘束された。
 ゲート前の市民は工事車両に警戒しながら座り込んだ。25日午前11時現在、工事車両の進入は確認されていない。読谷村からゲート前に駆け付けた瑞慶覧朝彦さんは25日付の琉球新報1面の写真を見て「自然破壊だ。自然な海岸線が残っている貴重な海に石がある様子に違和感を抱く」と語り「あと100人集まれば工事を止められる」と訴えた。【琉球新報電子版】