「今こそ沖縄の怒りに耳を」 ウーマンラッシュアワー 辺野古絡め風刺漫才


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
辺野古やLGBTなどを巡る社会状況を風刺する漫才を披露したウーマンラッシュアワーの村本大輔さん(左)と中川パラダイスさん(吉本興業提供)

 9日夜にフジテレビ系列で全国放送された番組「THE MANZAI 2018」で、お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さん、中川パラダイスさんが名護市辺野古の米軍基地建設や石垣市の自衛隊基地建設、LGBT(性的少数者)、朝鮮学校など、少数者の声に無関心な社会状況への風刺を交えた漫才を披露した。昨年に続き、2年連続で辺野古や原発などの問題を取り上げた。

 村本さんは辺野古で進む基地建設に触れ「沖縄の海って誰のものですか。日本のものなのか。米国のものなのか。僕は違うと思う。沖縄県民のものなんですよ。だから今こそ沖縄県民の怒りの声に耳を傾けるべきだと思う」と強調した。

 LGBTについては、問題化した「生産性」との言葉を使い「生産性とは何か。互いの居場所を生産し合う、居場所をつくることだと思う」と指摘した。

 漫才は約6分半。前半は村本さんが次々に質問や意見を言い、中川さんが答える流れ。終盤の約2分間は村本さんが一気に早口でまくしたて、時事問題に次々斬り込んだ。

 村本さんは「社会問題に真実ってあるのか」との疑問を投げ掛け、「世の中に1個だけ真実があるとすれば、この漫才は僕一人でもできること」と言い切った。会場が盛り上がる中、「いや~、ちょっと待って。全然うれしくない。その拍手は」と苦笑いする中川さんのそばで、「漫才師だから最後は笑いにしたけど、笑ってごまかすなよ」とせりふを決めた。