4児童 国際大会入賞 短編映像 いじめ、平和題材


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「グローバルフィルムフェスティバル2018」で入賞した(前列右から)玉城佐羅さん、平敷飛由斗君、知念良珂君、松山航世君。後列左端は仲宗根美幸代表=9月、ニューヨーク(子供社長クリエイタースクール提供)

 【宜野湾】映画制作に関わる技術を総合的に指導するスクール「子供社長クリエイタースクール」(仲宗根美幸代表)の3期生4人全員がこのほど、国際短編映像コンクール「グローバルフィルムフェスティバル2018」で入賞した。全員の作品が入賞するのは、同スクールでは初めて。11月に米ニューヨークの国連本部で開かれた表彰式に出席し、盾とメダルが贈られた。

 国際NGO平和団体ピースメーカーが主催する同フェスティバルは、毎年「平和」をテーマに世界各国の児童、学生が1~5分間の短編映像を制作する。作品の完成度やメッセージ性を競う。今年は世界24カ国から約600人の応募があった。
 8歳以下の部門で玉城佐羅さん(8)=浦添市立当山小2年=の「A PEACEFUL WORLD」が2位、知念良珂君(9)=那覇市立大名小3年=の「THE MEANING OF IT」が3位に入賞した。9~13歳部門では松山航世君(10)=アミークス小5年=の「BULLYING」が名誉賞、平敷飛由斗君(11)=沖縄市立高原小5年=の「WHAT IS PEACE」が2位に入賞した。
 4人を指導した仲宗根代表(42)は、幼少期に不登校になった経験がある。「私のように社会や学校に不安、不満のある子どもたちのよりどころ、居場所づくりができればいい」と思い、映画制作に携わってきた経験を生かして2014年に同スクールを立ち上げた。
 4人は5月から同スクールで映画制作に関する技術を学んでいる。脚本から監督、撮影技術や編集方法などアドバイスをもらいながら応募する作品を制作してきた。
 名誉賞を受賞した松山君は、友人がいじめられているのを見ていじめに関する作品を制作。作品には友人たちが出演し「作品に参加することで、いじめる側もいじめられる側の気持ちが分かったと思う」と話した。幅広い年代に、平和について問うインタビュー形式の作品を制作した平敷君の夢は「映像編集に携わること」だ。「自分で形作る過程が楽しい」と魅力を熱く語った。
 病院がない地域に病院をつくることが平和への一歩になると考える玉城さんは、コマ撮りで映像を作成。「編集が難しかった」と振り返った。知念君は、プラスチック玩具のレゴで日常生活が意味する平和を伝えた。「レゴも全部自分で作った。撮影が難しかった」と話した。