宮古駐屯地にミサイル配備 地元住民反発


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陸上自衛隊の中距離多目的ミサイル

 陸上自衛隊の警備隊が配備された沖縄県宮古島市上野野原の宮古島駐屯地の保管庫に、同隊が使う中距離多目的ミサイルや迫撃砲などの装備が保管されることが1日までに分かった。周辺住民らは防衛省の事前の説明会などでミサイルを配備しないよう要望し、同省も小銃の弾などを保管すると説明してきたという。住民らは「事実上の弾薬庫だ」と反発しており、防衛省の担当者は「舌足らずな部分があった。地元にはしっかり説明したい」と語った。

 宮古島では2020年以降に市城辺の保良鉱山地区に弾薬庫などが整備される予定で、地対艦・地対空ミサイル部隊の装備などが置かれる予定になっている。同省の担当者は「地対空・地対艦ミサイルの装備を保良に置くことは説明してきたが、警備隊が使う中距離多目的ミサイルについては明確に議論に上がっていなかった」と話した。

 中距離多目的ミサイルは対舟艇・対戦車用のミサイル。これまで宮古島駐屯地周辺の千代田、野原の両部落会は同駐屯地にミサイル配備をしないよう要望していた。配備に反対してきた「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の清水早子さんは「意図的に説明しなかったのではないか。ずっと保管庫と繰り返してきていたが、事実上の弾薬庫であるのは間違いない。住民への説明義務を果たしていない」と批判した。