「民意無視許せない」 埋め立て承認撤回取り消しに抗議 辺野古ゲート前で県民大行動


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 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設に反対する「県民大行動」が6日、米軍キャンプ・シュワブのゲート前テントであった。5日に石井啓一国土交通相が沖縄県の辺野古埋め立て承認撤回を取り消したことについて、参加者からは「民意を無視する行為で許せない」などの声が上がった。

大行動で、新基地建設への反対を誓い気勢を上げる参加者ら=6日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 強い日差しの中、主催者によると県内外から約800人が集まった。

 マイクを握ったオール沖縄会議の高里鈴代共同代表は、埋め立て予定地の軟弱地盤や活断層、ジュゴンの死に触れ「政府は問題をすり替え、全部『問題ない』と否定している」と批判した。

 稲嶺進共同代表も「(国交相裁決は)わじわじーして気分が悪い。公平公正はこの国にはない。あるのは忖度(そんたく)ばかり。踏まれても蹴られてもあきらめず頑張ろう」と強調した。

 ゲート前ではこの日、石材や資材を積んだ工事車両の搬入は確認できなかったが、海上では辺野古崎先端部付近のK8護岸の造成や区域(2)、(2)―1への土砂投入が進められた。市民らは朝から最大で船3隻とカヌー16艇で抗議。活動中、ウミガメの姿が何度も見られ、牧志治船長=沖縄市=は「県民として国交相の取り消し処分を受け入れることはできない」と憤った。