移住者の心感じて 沖縄市で展示会


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沖縄市から旅立った移民の暮らしぶりなどを紹介する企画展「沖縄市民が海を渡った」=5日、沖縄市中央の市戦後文化資料展示室ヒストリートII

 【沖縄】13日に開幕する「第5回世界のウチナーンチュ大会」を前に、沖縄市中央のパルミラ通りにある市戦後文化資料展示室ヒストリートIIは沖縄市から海外への移民をテーマにした企画展「沖縄市民が海を渡った」を開催している。

30日まで。戦前・戦後に南米や米国、東南アジア、オセアニアなどへ移住者が旅立つ様子や現地での暮らしを約100点の写真や資料で紹介している。展示物は随時変更し、期間中に延べ300点を展示する。
 資料は市の市史編集担当が県内やブラジルなどで収集したもの。移住者を乗せた船が那覇港を旅立つ様子、海外へ向かう若者を集落挙げて激励するのぼり、船が赤道を越えた時に船上で行われた「赤道祭り」の写真などがある。
 一方、移民先の国に着いてからも沖縄風の墓を造ったり、自宅に仏壇やヒヌカンを置いたりしている写真も。担当の伊敷勝美さんは「海外へ渡った後も、沖縄は彼らの心のよりどころだったのかもしれない。展示物を通し、沖縄文化を残そうとする人々の気持ちが伝わってくる」と紹介した。開館は午前11時から午後7時(月曜、祝日除く)。