最先端EVナビ、来月から実証実験 最適充電スポット簡単検索


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AECがEVレンタカー普及を目指し整備、運営する急速充電器設備=恩納村の沖縄ファミリーマートたんちゃ店

 環境型の観光モデルの構築を目指した電気自動車(EV)レンタカーの普及に向け、世界でも最先端の新サービスの実証試験が県内で始まる。

EVに不可欠な充電に関する「運転前の潜在的なストレス」の回避が最大の狙い。車両に搭載した専用のタブレット端末に観光施設など目的地を入力すれば、車両運行データの保存管理システムを活用することで、日時やイベントなどその時の状況から各充電施設の混み具合を推測、最適な充電スポットを検索する。
 新サービス「スマートEVナビ」は、従来の最短ルートや充電施設の位置情報などだけではなく、目的地や最適な充電スポットまでの距離や時間が運転前に瞬時に分かるシステム。飛躍的な利便性向上につながることが特徴。
 県内のEV用充電器を整備、運営するエー・イー・シー(AEC、那覇市)が県の「亜熱帯島しょ型エネルギー基盤技術研究事業」を受託し、東京大学大学院システム創成学科や日立ソリューションズ(東京)と産学官共同で取り組む。
 プロ野球の沖縄春季キャンプに合わせる形で、2月中旬ごろから、県EV普及促進協議会が導入しているEVレンタカー「日産リーフ」100台にタブレット端末を搭載し、利用率などを実証していく。
 端末の開発は、バンダイナムコゲームス(東京)が日産自動車の協力を得て、管理センターサーバーの情報を基に取り組んだ。バンダイナムコ―は昨年、キャンプ情報や沖縄マップ、県内の歴史クイズなどをコンテンツとするサービス「リーフDEキャンプルー」を開発しており、スマートEVナビが新たなコンテンツとして加わることになる。
 AECの松本宗久部長は「車両の運行情報をサーバーでしっかり管理している日産リーフのレンタカーだからこそできるサービスで、さらに充電器が充実しEVの走行環境が世界一整っている沖縄で行う意義は大きい。最大3年をめどにしっかり実証していきたい」とEVレンタカー普及へ期待を示した。