「グソーの正月」親族ら祝う 宮古、八重山で「十六日祭」


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祖先に健康や家庭円満を願う砂川洋子さん(右端)ら=25日午後2時半ごろ、宮古島市上野宮国の墓地団地

 【宮古・八重山】グソー(あの世)の正月に当たる旧暦1月16日の25日、宮古・八重山地方では「十六日祭」が各地で行われた。職場や学校は午前中で終了し、昼すぎから家族、親戚が墓に集まってごちそうを供え、祖先と正月を祝った。

 西島本英二さん(82)=糸満市在住、竹富町波照間島出身=は親、子、孫の3世代が石垣市内の墓に集合。十六日祭の雰囲気を味わいたいと千葉県や宮城県から訪れた友人も同席し、にぎやかに祝った。
 西島本さんは「毎年楽しみにしている。ことしもにぎやかになり、ご先祖様も喜んでいると思う」と笑顔で話した。
 宮古島市上野宮国の墓地団地では、午後1時ごろから住民や出身者らが集まり、ウチカビを燃やすなどして祝った。夏を思わせる強い日差しの下で祖先への拝みを終えると、久しぶりに会う親戚との再会を喜んで酒を酌み交わす姿も見られた。
 砂川洋子さん(63)は「健康第一に、家庭円満に過ごさせてくださいとご先祖様にお願いした。良い1年になると思う」と、にこやかに話した。