翁長知事、辺野古反対を伝達 官邸初訪問、副長官と会談


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松本洋平政務官との会談後、記者団の質問に答える翁長雄志知事=14日、内閣府

 翁長雄志知事は14日、政府の2015年沖縄振興予算案の閣議決定を受け、首相官邸や内閣府を訪ねた。就任後初めて訪問した官邸では杉田和博官房副長官と会談し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対し、県外・国外移設を求める考えを直接伝えた。

一方、基地負担軽減担当の菅義偉官房長官や安倍晋三首相との会談は実現しなかった。
 翁長知事は杉田氏に対し「国土面積の0・6%の沖縄に戦後69年間たっても在日米軍専用施設の74%があるのは理不尽だ。県外・国外移設と、辺野古新基地は造らせないと公約して当選した私の立場もご理解いただきたい」と伝えた。
 これに対し杉田氏は「基地負担軽減という意味では(考えは)全く一緒なので、意見交換を重ねていきたい」と応じるにとどめたという。
 翁長知事は同日午前、内閣府に松本洋平政務官を訪問したが、山口俊一沖縄担当相とは会えなかった。松本氏との会談では沖縄振興予算の一定額確保について謝意を示した。
 沖縄振興予算の減額について翁長知事は「過去の経緯を見ると、去年がぐんと上がっている面もあった。(国の財政事情を踏まえると)所要額は確保された」と一定の評価をした。
 首相や菅氏との会談がまだ実現していないことには「いずれにしても話はしないといけない。お互いが考えていることを伝えることは大切だ」と重ねて意欲を示した。
英文へ→Okinawa Governor conveys his opposition to new US base