防衛局が辺野古沖に浮具再設置 海保が16日拘束の男性骨折


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 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴い新基地建設の準備が進む名護市辺野古沿岸部では17日、沖縄防衛局の作業船が臨時制限区域を示す浮具(フロート)を海上に設置する作業が確認された。海上では新基地建設に反対する市民らがカヌーや船で抗議行動を展開。延べ28人が海上保安官に拘束された。

 浮具の設置が確認されるのは、昨年10月に台風の影響で撤去されて以来。今後は仮設桟橋の設置や海底ボーリング調査の準備が進められるとみられる。
 浮具は辺野古崎から長島の間にかけて設置され、辺野古側から大浦湾側への行き来がしづらくなっている。
 船首に小型の滑車を装備した作業船は、アンカーとみられるブロックを水中でつり下げながら移動した。設置された浮具付近で潜水作業などをしていた。作業終了後に、ブロックがなくなっていたことから、海中に沈めたとみられる。
 16日にカヌーで抗議行動し、海上保安官に拘束された29歳男性が肋骨(ろっこつ)を骨折していたことが分かった。ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は「弁護士と相談して告訴する方向で進める。やったのが誰か特定できていないが、泣き寝入りはしない」と話した。