<社説>基地 県民意識調査 辺野古反対の民意強固だ

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に対し、反対の民意が強固であることが改めて浮き彫りにされた。

 政府に求められるのは、沖縄の民意を尊重することだ。県内移設を伴わない普天間飛行場の全面返還こそ、最善の解決策である。
 琉球新報社が沖縄テレビ放送、JX通信社と合同で13~14日に実施した県民の意識調査で、新基地建設について「反対」「どちらかといえば反対」との回答が合わせて61・95%を占めた。「賛成」「どちらかといえば賛成」は計27・69%だった。
 普天間飛行場の返還・移設問題の解決策については「無条件に閉鎖・撤去」が最多の30・28%で、「県外に移設」「国外に移設」を含め、無条件閉鎖・撤去や県外・国外移設を求める意見が計69・52%に達した。「辺野古に移設すべきだ」は17・13%にとどまる。
 本紙が実施した最近の世論調査を見ると、「無条件に閉鎖・撤去」の割合が増えている。新基地は必要ないという認識が広がりつつあるためだろう。
 玉城デニー知事を「支持する」との回答は61・55%で、「支持しない」の21・31%を大きく上回った。支持率は新基地建設反対の回答とほぼ同じ数値であり、基地問題の解決を玉城知事に託しているものと考えられる。
 これに対し、安倍内閣の支持率は18・73%にとどまる。「支持しない」との回答は66・33%に上った。
 不信感は根強い。7割超が埋め立てに反対した県民投票の結果や知事選、国政選挙などで示された新基地反対の民意を踏みにじってきたことへの反発が如実に表れた。
 一方、共同通信社が5月29~31日に実施した全国緊急電話世論調査で安倍内閣の支持率は39・4%、不支持率は45・5%だった。
 新型コロナウイルス対策への不満などから、5月8~10日の前回調査よりもやや低下したが、それでも沖縄の2倍以上の支持がある。基地問題を巡る沖縄と本土の意識の差が表れていると言っていい。
 多くの県民の反対を無視して埋め立てを強行する安倍政権の振る舞いを、県外の人々にも広く知ってもらい、認識の共有化を図る必要がある。
 今、政府は沖縄で強権を振るっているが、本土の人たちにとっても決して対岸の火事ではない。沖縄での手法が一般化すると、どんな迷惑施設でも意のままに造れるようになるからだ。
 反対意見は黙殺し、許認可権限を持つ首長を懐柔して承認を取り付ければいいのである。いずれ国策の名の下に、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の建設さえも強行されかねない。
 そんな暴挙が横行すれば、もはや民主国家とは言えなくなる。そのような未来は何としても避けたい。



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