<社説>19町村議選が告示 政策吟味し、確実に一票を

 県内19の町村議会議員選挙が告示された。今回の統一地方選で、投票日の最多集中日である11日に向け、選挙戦がスタートした。知事選との同日選で、一部の自治体では首長選も重なる。政策を比較し、国民の権利である投票権を確実に行使したい。

 既に選挙戦に突入している五つの市議選には158人、19町村議選には260人が立候補した。
 市町村は基礎自治体と呼ばれ、住民の最も身近な地方自治体だ。社会資本の整備、福祉、教育など、住民生活に直結したサービスを提供する。
 その基礎自治体で、議会は首長部局と両輪とされる重要な機関だ。首長と対等な立場で自治体の運営方針をただし、施策決定に関与する。予算や事業執行のチェック機能も担う。
 その役割を負う議員を選ぶのが今回の地方選だ。有権者の声を議会に届ける代弁者としてだれに投じるか、その一票は生活にも影響を与えることとなる。
 だからこそ、政策の吟味は欠かせない。さまざまな主張、論点があるが、有権者それぞれが興味、関心を持っている分野について、候補者の主張を比べてみることも投票先を選ぶ上で必要な作業だろう。
 今回は、新型コロナウイルス禍に陥ってから初の統一地方選だ。感染対策をはじめ、落ち込んだ景気喚起策など自治体が独自に取り組んできた事業もある。候補者がコロナ対策についてどのように考えているのかを見てみることも一つの方法だ。
 このほかにも、農漁業の振興や教育、文化施策、医療・福祉・保健や高齢者支援、子どもの貧困対策もある。パートナーシップ制度の導入など、誰もが暮らしやすい社会の実現に向けた仕組みについて、候補者がどのように考えているのかを選択肢にすることもできる。
 議会改革への取り組みも論点だ。候補者の約9割を男性が占める中、琉球新報は候補者アンケートで女性の政治参画の推進手法について聞いた。議席の一定数を女性に割り当てるクオータ制の導入を選択したのは約2割にとどまった。育児などの両立支援を求める声が多かった。
 議員のなり手を確保するため、議員報酬の引き上げも議会改革の課題である。厳しい市町村財政の中で、難しい部分もあるが、議会の権能をどう高めていくのかを含め、考え方が問われる。
 政策比較については市町村が発行する選挙公報が参考となる。発行していない自治体もあるが、琉球新報は候補者アンケート結果をウェブで公開しており、参考にしてもらいたい。
 各候補者には、立候補の志に敬意を表するとともに、自らの政策を分かりやすく有権者に届けることを求めたい。多様な意見を反映した議会が望ましい。その実現のためにも確実に一票を投じよう。



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