<社説>「離島フェア」開幕 特産品の魅力に触れよう


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 県内離島の特産品を一堂に集めた「離島フェア2016」がきょうから3日間、那覇市の沖縄セルラーパーク那覇で開催される。多くの県民や観光客が会場に足を運び、彩り豊かな特産品の魅力や島の人たちの活気にもじかに触れてほしい。

 28回目となる今年は「離島を支えるモノがある。人も素材も特産品」がテーマである。
 特産品が島々を支え、材料だけでなく、アイデアを凝らし情熱を注いで作る人も「特産品」との位置付けは、離島地域の活性化の方向性と島おこしへの強い意気込みを示すものである。島々の自信と誇りも表していると言えよう。
 今年は127社・団体が特産品をはじめ、全国に知れ渡る名産品を含め1092品目の出展・即売を予定している。
 島の香り漂う素朴な商品もあれば、高級感あふれる洗練されたパッケージの商品もある。沖縄本島では、なかなか手に入らない商品も少なくない。多くのブースを回って、新たな発見を楽しんでもらいたい。
 優良特産品の優秀賞には石垣市の「石垣島の塩クッキー」(宮城菓子店)と「石垣島フルーツの王様」(石垣市特産品振興協同組合)、「島クラッカー&ディップソース」(伊平屋村漁業協同組合)が選ばれた。
 塩や黒糖、果物、野菜、モズクなど地元の素材を中心に据え、創意工夫で付加価値を増した商品である。
 離島フェア開催実行委員会は「離島自慢の品々をそろえている」としており、例年以上に離島の底力を十分に感じさせるフェアになるだろう。
 会場では今年も「流通商談会」が開催される。出展者は県内外流通バイヤーや土産品店、通信販売会社、飲食店などへの売り込みを強化したい。積極的に要望を聞くことで、特産品作りに生かしてほしい。
 離島食堂(11市町村、14店)と離島カフェ(2市村、2店)も開設される。貝殻やビーチグラスなどでフォトフレームを作る手作り体験にも参加すれば、島旅気分も味わえる。
 来場者が気に入った商品を購入することで、離島をもり立てていくことにつながる。開催を契機に、各島々の活性化がまた一歩前進することを期待したい。