<社説>プロ野球タイトル 2人の獲得は県民の誇り

 スポーツの秋、県民にとって大きな朗報だ。

 プロ野球埼玉西武ライオンズの山川穂高内野手と多和田真三郎投手がそれぞれ、パ・リーグの本塁打王と最多勝のタイトルに輝いた。
 山川選手は47本塁打を放った。県出身選手の打撃タイトルは、1990年に石嶺和彦氏(当時オリックス)が打点王を獲得して以来、実に28年ぶり。本塁打王は県勢初の快挙だ。多和田選手は16勝をマークした。県出身者の最多勝獲得は昨年のソフトバンク東浜巨投手以来、2年連続2人目の栄冠だ。
 県内の野球ファンだけでなく、県民全体を勇気づける素晴らしい成績を残した。県民の誇りだ。
 シーズン当初からの西武の快進撃は、両選手の活躍抜きでは語れない。山川、多和田両選手はともに中部商業高出身で2学年違いの先輩と後輩だ。その2人が示し合わせたかのように、3、4月の月間MVPを同時受賞した。
 西武を10年ぶりのパ・リーグ優勝に導いた立役者と言っても過言ではない。今度は、チームを日本一にも導いてほしい。
 両選手の共通点は出身高校だけではない。2人とも一言で言えば努力家だ。
 青少年時代の指導者によると、山川選手は決まった練習メニューの後に「おかわりをください」と言って、特守や特打など、プラスアルファの練習をしていた。少年野球時代は、自宅アパートの前で夜、バットを振る姿がよく見られたという。
 多和田選手は高校時代、プロから注目されドラフト候補に挙がった。結局、指名されなかった。その時の悔しさをバネに大学で努力し、プロへの道を切り開いた。
 こうした努力があってこその栄光であることを心にとどめたい。
 2人の足跡は、白球を追い掛ける野球少年たちに将来の目標や夢を与えたに違いない。今やプロ野球の球団に所属している県出身者・県系人は7月現在で25人を超える。2人の背中を見て、さらに奮起して結果を出す選手が増えることを期待したい。
 県勢は高校野球の春夏甲子園で興南の春夏連覇、沖縄尚学の2度の優勝で春3回夏1回の全国制覇を経験してきた。その底力が花開くように、今やプロでも相次いでタイトルを奪取する時代が到来した。
 山川、多和田両選手は来月9日から日米野球に日本代表として出場する。米大リーグオールスターチームと6試合を戦う。そこでの活躍も楽しみだ。
 一方、米大リーグでは、県出身のジョーイ・オブライエン投手がマリナーズにドラフト指名されメジャーリーガーへの道を歩み始めている。県出身選手が日米に分かれ、代表として対決する日も近いかもしれない。球場で県勢が輝く勇姿を見る機会は今後、増えるだろう。