<社説>比嘉選手、地元初優勝 県民を勇気づけた快挙だ

 ゴルフの国内女子ツアー開幕戦となる第32回ダイキンオーキッドレディストーナメントで、本部町出身の比嘉真美子選手が初優勝した。ツアー通算5勝目となる。この大会の県勢制覇は2004年の宮里藍選手以来、15年ぶり2人目となった。沖縄の大会で地元選手が再び頂点を極めた快挙をたたえたい。

 比嘉選手は8年連続10回目の出場で、09年に12位、12年に16位でベストアマを獲得し、14年の2位がこれまでの最高成績だった。小学校5年の時には初めて大会ボランティアもしている。
 「ゴルフを始めた時から、ダイキンで勝つことが目標だったのでうれしい」と語っているように、比嘉選手にとって、ダイキンオーキッドは特別な大会だった。幼いころから、この大会でウイニングパットを決める瞬間を夢見てきた。だからこそ喜びもひとしおだろう。それは同時に県民を勇気づけた。
 全力で支えてきたのが母親の彰子さんだ。ホールアウトした比嘉選手に駆け寄り「おめでとう」と言って強く抱きしめた。最も喜びを共有できる人だ。
 比嘉選手は本部高校ゴルフ部に所属し、ひたむきに研さんを積んできた。共に汗を流した部員の多くが、比嘉選手のずば抜けた才能と人一倍努力する姿を見てきた。
 比嘉選手が今年最初の自主トレーニングの場所に選んだのが本部町だ。町運動公園や町民体育館でトレーナーと一緒に汗を流している。「本部高校の3年間が基礎になって現在のプロにつながっている」と話し、地元への感謝の気持ちを忘れない。
 昨季は賞金ランキングで自己最高の4位に入り、獲得賞金1億円を初めて突破した。4月にはKKT杯バンテリン・レディースで優勝し、通算4勝目を挙げている。トップ10入りも最多の18度だった。女子ゴルフの世界ランキングは3月5日時点で47位で、今後さらに順位が上がることに期待したい。
 15年前、ダイキンで県勢初優勝を果たした宮里藍選手はその後、活躍の舞台を世界へと広げた。比嘉選手も日本女子ゴルフ界の新世代のトップ選手として、スーパースターへの道を歩んでほしい。
 来年は東京五輪が開催される。五輪強化対策本部が指定した強化合宿選手の8人の中に、比嘉選手も選ばれた。合宿で栄養士の助言を受けて食事も見直した。五輪出場の切符を手に入れるためにも、今季の活躍は欠かせない。
 今季39試合の開幕戦はダイキンで始まった。残り38試合でも比嘉選手の持ち味を生かしたプレーで勝利を重ねてほしい。
 2位に入ったのが、同じく県勢の新垣比菜選手だ。8位に宮里美香、13位に上原彩子、47位に大城さつきの県勢3選手が続いた。比嘉選手と共にほかの県勢選手の躍進も県民は望んでいる。