<社説>参院選きょう公示 民意を示す重要な機会だ

 第25回参院選が4日公示され、21日の投開票に向けて17日間の選挙戦がスタートする。沖縄選挙区(改選1議席)では、政府が名護市辺野古で進めている新基地建設の是非が改めて問われる。

 民意を示す重要な機会である。まずは立候補者や政党の主張によく耳を傾け、それぞれの政策を吟味したい。
 沖縄選挙区は琉球大名誉教授・高良鉄美氏(65)=無所属=とシンバホールディングス前会長・安里繁信氏(49)=自民公認、公明、維新推薦=の新人2氏による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。
 米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地の建設について、高良氏は反対、安里氏は賛否を明確にしていない。
 琉球新報社が開いた立候補予定者座談会で高良氏は「沖縄に基地が集中することは許されず、移設先を『辺野古唯一』とするのは問題だ。東アジアの緊張緩和の動きに逆行する」と述べた。
 安里氏は「県民投票で民意は示されたが、埋め立て承認に法的瑕疵(かし)はないのも事実」とし、賛否を示さない理由について「それを問うこと自体が県民を分断する」と述べた。
 そのほか、次期沖縄振興計画の在り方や子どもの貧困対策などでもスタンスの違いは鮮明だ。選挙戦での論戦にも注視する必要がある。
 全国的には憲法改正、消費税増税、年金制度の在り方、原発の是非などが主要な争点となる。
 安倍晋三首相の政権運営は2012年12月以来、6年半に及ぶ。参院選は政権に対する「中間評価」という意味合いもある。
 早期の憲法改正を目指す安倍首相の下、自民党は改正の条文イメージとして「自衛隊の明記」「緊急事態対応」「合区解消・地方公共団体」「教育充実」の4項目を参院選の公約に列挙した。
 10月には消費税率の10%への引き上げが予定されている。老後資金2千万円問題に端を発して年金制度への不安も浮上した。
 これら、さまざまな政策課題に対して審判を下すのが参院選である。
 参院の定数は昨年の公選法改正によって6増え、248となった。3年ごとの半数改選のため、今回は3増となる。改選定数は124で、このうち74が選挙区、50が比例代表だ。非拘束名簿式とは別に優先的に当選する「特定枠」が今回初めて比例代表に導入される。新方式の是非も問われることになろう。
 言うまでもなく、選挙は民主主義の根幹をなす重要な制度である。
 各政党、立候補者は政策論争を徹底して深め、国民が抱くあらゆる疑問に誠意をもって答えるべきだ。
 大型国政選挙は17年10月の衆院選以来となる。貴重な1票を無駄にするわけにはいかない。特に若い世代は未来を選択するつもりで、確実に権利を行使してほしい。









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