韓国路線拡充へ 海外客増へ追い風生かせ

 いつになく追い風が吹いている。沖縄と韓国の結び付きがより一層強くなり、両地域の相互発展につながることを期待したい。

 高良倉吉副知事ら県のトップセールス団が韓国を訪れ、航空4社に沖縄路線の拡充を要請し、各社から前向きな姿勢が示された。
 ソウル-那覇線をデーリー(毎日)運航するアシアナ航空の尹永斗(ユンヨンドゥ)社長は、冬場に先島へのチャーター便を初就航させる考えを明らかにしたほか、格安航空会社(LCC)ジンエアーが現在週5往復のソウル-那覇線を7月から10月26日までデーリー運航とし、独立系LCCのティーウエイ航空は冬春季限定で同路線に就航する計画だ。
 背景には、韓国ドラマの県内撮影やテレビショッピングによる商品販売など沖縄の知名度が着実に高まっていることがある。拡充される路線を定着・発展させ、外国人観光客の大幅増につなげたい。
 近年、韓国から沖縄を訪れる観光客は右肩上がりだ。2012年度は過去最高の4万5100人と08年度比で5・2倍増となった。12年度に沖縄を訪れた外国人観光客数は前年度比26・9%増の38万2500人と過去最高を記録したが、県は13年度計画で3割増の50万人を設定している。尖閣問題の影響で伸び悩む中国人観光客の回復と韓国市場の動向が鍵となろう。特に先島への韓国チャーター便就航は、沖縄観光の多様性をPRでき、意義が大きい。
 4千メートル級滑走路3本と巨大ターミナルを備える仁川国際空港はアジア屈指の空港だ。県は新市場開拓で欧州客をソウル経由で沖縄に引き込みたい考えだが、具体的な戦略を早急に描く必要があろう。
 一方、韓国の航空各社は財政的な支援を県に強く求めている。県側は12年度から、新規就航初年度に限り、1便当たり約30~40万円の地上ハンドリング(機体整備などの地上作業サービス)費用などを助成しているからだ。
 ただ、過度な助成で航空業界の健全な競争を阻害しないという配慮も必要だ。県はウィンウィン(相互利益)の関係構築に向け、慎重に支援戦略を練り直すべきだ。
 通訳など人材育成や案内板表記などソフト・ハード両面の整備は韓国に限らず、外国人観光客受け入れに向けた課題だ。魅力的で快適な国際観光地はどうあるべきか官民の英知と総力を結集したい。



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