<社説>知事選世論調査 辺野古移設で政策論争を

 県知事選の告示を受け、琉球新報社と沖縄テレビ放送は1、2の両日、県内全域の有権者を対象に合同電話世論調査を実施した。

 投票先を決める際に最も重視する点は「普天間飛行場などの基地問題」が46・3%と最も高く、2位は「経済振興や雇用対策」(21・6%)だった。
 政府がことし8月、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた海底ボーリング調査を開始した直後の調査(8月23、24日実施)と比べ、基地問題と答えた人は12ポイント(前回34・3%)上昇している。経済振興は逆に2・8ポイント(同24・4%)下がった。
 前回知事選の世論調査(10年11月)は複数回答(二つ以内)で「基地・普天間問題の解決」47・9%、「経済対策・産業振興」が47・3%とほぼ拮抗(きっこう)していた。前々回の知事選の世論調査(06年11月)は複数回答(同)で経済振興が47・6%、次いで医療・福祉46・6%、基地問題は3位の28・4%だった。今回は過去2回と違い単独回答で、基地問題が経済振興を大きく上回っていることに最大の特徴がある。
 今回の世論調査で、米軍普天間飛行場の返還・移設問題の解決策については、県外や国外移設を求める回答が計51・5%、無条件閉鎖・撤去を求める意見が22・3%に上り、県内移設に反対する意見は合わせて73・8%に達した。前回の知事選に関する世論調査(10年11月)とほぼ同じ水準(74・6%)となっている。県内移設反対の民意に変化がないことが分かる。
 普天間の移設先については、自民党支持者でも県内移設反対の割合が50・3%と過半数に達し、辺野古移設を支持する意見は29・3%だった。保守支持層の中で米軍基地に対する考え方が変化していることを示している。同じく与党の公明党支持層では県内移設反対が計78・0%と全体の平均を上回り、与党支持層の中で一枚岩でないことが鮮明になった。
 一方、今回の世論調査で投票先を決める際に最も重視する点3位は「医療や福祉の問題」(10・8%)、4位は「子育てや教育の問題」(9・3%)だった。基地問題や経済振興だけでなく、この分野の政策論争も深めてほしい。
 選挙権は国民の最大の権利であり、民主主義の基本だ。子どもたちの将来に対する大人の責任でもある。棄権することなく選挙権を行使しよう。