<南風>ワーカーズトーク


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 私は、キャリア教育に携わって11年になります。就業意識啓発を目的に、働く大人を観察し、子どもたち自身が働くことについて考える沖縄県主導のジョブシャドウイング事業の立ち上げに携わりました。当時の課題として、地域と学校、行政が連携し地域の特色に合わせたジョブシャドウイングを実施していくことが掲げられ、その対策として平成22年から各地域に産学官一体となったグッジョブ連携協議会が設置され、その後さまざまなキャリア教育が取り組まれてきました。

 平成26年から、ジョブリッジ研究所が企画運営している、うるま市でのキャリア教育は、市と協議を重ね、独自のプログラムを作成し小学校18校、中学校10校、高校7校、市内全校で世代に合わせて「働く」に、重きをおいたキャリア教育を実施しています。

 加えて、今後の教育改革を見据え、子どもたちの主体性を育むアクティブラーニングを取り入れ新たに「ワーカーズトーク」というプログラムを、うるま市経済部を中心に、教育委員会、学校と連携を図り実施しています。

 その内容は、働く大人に子どもたちがインタビューをし、グループワーク形式で、意見交換を通して働くことの意義について考え、子どもたち自身の将来と社会の結びつきを知る機会を提供し、仕事のやりがいや喜びを知ることで、彼らが大人になったときのビジョンを構築できるようになることが目標です。

 子どもたちが自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、問題を解決する資質能力の育成と学び方や考え方を身に付ける機会を得ることで、主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考える力を育みたいと思っています。

 参画していただいた社会人の皆様と子どもたちの生き生きとした表情に私たちも心が躍ります。
(赤嶺久美、ジョブリッジ研究所代表理事)