<南風>別府ブルーバード劇場


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 先週末1泊2日で別府に行ってきました。旅の目的は「別府ブルーバード映画祭の感動に触れたい」から。

 ハリウッドスターにインタビューをするキャリアを持つ映画ライターで東京に住む友人が、「映画館は映画のゆりかご」と伝え続ける現在88歳になる別府ブルーバード劇場の岡村照館長との出会いから、東京から大分に通い映画館のお手伝いをするようになり、「照ちゃんの映画人生を、映画でお祝いしよう!」をテーマに映画祭を開催し、これことで3年目。多くの人を巻き込み、温泉街にある歴史ある映画館を盛り立てている姿に私は「その感動に触れたい!」という衝動が抑えきれなくなっていました。しかし沖縄から一体どうやって行くんだろう? それはさすが観光地、福岡空港からバスで直行、意外と簡単に行けました。

 朝沖縄を出発、午後2時には別府に到着し、2本の映画とゲストのトークショー、たっぷり楽しむことが出来ました。関係者が登場するイベントでは、撮影秘話が聞けたり、頭の中でもう一度別の視点で作品を楽しむ、というのが楽しいのですが、今回フィナーレ上映された作品は有料動画サービスでも視聴できるミュージカル映画「ヘアスプレー」で、トークショーは上映前に行われ、作品が伝える多様性の大事さなどのメッセージや、たわいもない話、そして皆で温かい気持ちで作品に触れて、最後はステージで踊って喜びをシェア! 終始一体感があって、皆で共有するってこんなに気持ちが良いのか、と目から鱗(うろこ)な体験でした。

 実は慶良間を舞台にした作品「ココロ、オドル」の長編はこの素敵なブルーバード劇場で、世界初上映されさらに好評の再上映も行われました。

 この作品は12日、琉球新報ホールで上映会があり、トークイベントも開催されます。
(呉屋由希乃、社会起業家)