<南風>キャリアデザイン考


社会
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 ジョブリッジ研究所理事で、息子の恩師でもある法政大学キャリアデザイン学部児美川孝一郎教授に毎年講演をお願いしています。毎回好評で、とても勉強になります。

 先月お招きした際に、当法人の運営の課題や、キャリア教育について、相談にのっていただき、多くの学びや気づきを得ることができました。

 法政大学は、日本で、唯一キャリアデザイン学部を有する大学です。その立ち上げを担ったのが児美川教授です。

 キャリアデザイン学部のホームページには、『人が生涯にわたってたどる生の軌跡のすべてが「キャリア」だと考えています。そして、一人ひとりにとってかけがえのない人生=キャリアを主体的に「デザイン」(設計・再設計)していくことが「キャリアデザイン」なのです。キャリアは、一度設計すればそれで終わり、ではありません。現代の日本においては誰もが標準的なキャリアをたどるわけではなく、むしろ〈標準〉そのものが揺らいでいます。また、一度設計したキャリアが修正を迫られることもあるでしょう。だからこそ自分で設計・再設計できる能力を身につける必要があるのです』と記されています。

 私は、12月で60歳になります。人生のひとつの節目として、自分の気力、体力、能力、環境を俯瞰(ふかん)し熟考する時期だと思っています。これまで、子どもたちを対象にしたキャリア教育に携わってきました。加えて、企業を対象に階層ごとの人材育成にかかわるビジネスキャリアについても、さらに取り組んでいきたいと思います。挑戦する気持ちを持ち続け、何ができるのか、どんな役割を果たすことができるのか、自分の使命を全うし社会にどう貢献できるのかキャリアデザインしたいと思います。
(赤嶺久美、ジョブリッジ研究所代表理事)