<南風>きっかけ


社会
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 はいたい。ぐすーよーちゅーうがなびら。わんにん、かなさうちなーぬ、わらびんちゃー応援団 沖縄県PTA連合会会長ぬ、ちとみとぅーる下地イツ子やいびーん。みぃーしっち、くみそーりよー、ゆたしく、うにげーさびら。

 令和元年度、県PTA連合会第24代会長を務めさせていただいております。

 私のPTA活動の始まりは、長男が小学生の時に学校でいじめを受けたことからでした。担任の先生から「お母さん、息子さんが同級生から言葉の暴力を受けています。息子さんの様子を見に学校に足を運んでくれませんか?」という、親として大変ショックな連絡を受け、学校に足しげく通う日々が始まりました。

 学校に足を運ぶことで、担任だけでなく他の先生方やPTA事務さんと顔を合わす機会も増え、「どうせ足を運ぶのであれば私にも何かお手伝いできることがあれば」という気持ちが芽生えました。まずは学年役員さんのお手伝い、それから学年専門部会と関わることで、顔見知りの保護者もだんだんと増えPTA活動が楽しくなってきました。

 年度終わりが近づいたころ、仲良しの副会長さん2人と校長先生に呼び止められ、気が付くと図工室入り口の隅の方に追い詰められ囲まれて「次年度、執行部の役員として副会長に入ってくれないか?」との打診。その時は驚きと皆さんの囲い込みが怖かったのとで足が震えたことが昨日のように思い出されます。

 あの時からは予想もつかない今の私。そして、当時はいじめっ子から隠れてばかりいた息子も、心身共に成長し、今では「当時はつらかったけど結果、彼にとってはいい経験となったのかもしれない」と思えるようになりました。気持ちの優しい青年に成長しています。「きっかけ」とは、どんな風に訪れるものか分からないものですね。

(下地イツ子、県PTA連合会会長)