<南風>仲間づくり


社会
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 6年前のその日、私は浦添市PTA連合会の会長研修会の場で自分の名前と学校名を述べた後、自分でもわからないまま号泣してしまいました。

 なり手の決まらないPTA会長になって、自分なりに孤軍奮闘してみたものの、心身共にかなり疲弊の日々が続き、参加したその場での出来事です。その場に居合わせた皆さんを戸惑わせてしまいました。

 当時の市の会長会は私以外はお父さん方で、その会でお話を伺い、皆さん年齢やお仕事など違うけれど、PTAでの立場は同じく組織運営(人集め)に苦労し、協力者をどう集めるかと抱えている悩みや課題が同じだと知り「おじさんたちも悩みは一緒だ。私だけが苦しいのではない」とホッとして気が緩み涙が溢(あふ)れたのかもしれない。多くの叱咤(しった)激励、助言を受け、やる気と勇気をいただき、その日を境に少しずつ、気持ちと考え方を切り替えることができたのでした。

 そこから私なりの方法で「おばちゃんゆんたく作戦!」。とにかく人見知りの己を封印し、明るく誰にでも話しかけ、積極的にどの部会にも参加。また、部会の集まりには学校の家庭科室を借りて、手作りの軽食を用意し「胃袋から掴(つか)むぞ!作戦!」を決行。これまでのネガティブなイメージのPTA=めんどくさいを払拭すべく、明るく前向きな仲間づくりで自分自身が活動を楽しむことを実行しPTA=仲間づくりを目指し前を向いて笑って進み、走ってきました。

 そして当時、とても苦境に立たされた状況で副会長の存在はとても心強く、その笑顔と言葉には何度も励ましと勇気をいただきました。苦しい時に支えてくれた彼女の存在は大きかった。感謝しかありません。山あり、谷あり、ピンチはチャンス、波乱万丈だから人生は面白い! ご縁とさまざまな出会いに感謝です。
(下地イツ子、県PTA連合会会長)